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4話 ランダム召喚のメリット・デメリット。


 4話 ランダム召喚のメリット・デメリット。


(ブラフか? ……いや、しかし、セブンスアイで見通したところ、実際、こいつは、言語関係のスキルも魔法も会得していない……)


「お、その顔、ザンクさんの天才性におののいとる顔やな。わかるでぇ。ザンクさんに会った人は、だいたい、みんな、その顔するからな。ザンクさん、マジで、ハンパ無い天才やから、一般人は、たいがい、度肝ぬかれんねんなぁ。ははは」


 と、ケラケラ笑ってから、


「とはいえ、『天才性』という『基軸』だけに限定して言うと、ザンクさんがナンバーワンってわけやないから、あんまり、ぶっちぎって、鼻を高くすることはできへんけどな。暗号解読に関しては『最強』の自信があるけど、それ以外は二位以下やねん。ザンクさんの家系は、マジで天才が多いから。そこらの一般人相手やったら全方位で無双できる自信があんねんけど、親戚の中には、いろんな分野のバケモノが、ごろごろおるからなぁ。マジで、ザンクさんの家系、キモすぎるんよ。そこが、おもろいねんけどな。たまにキモすぎて、死んでほしいなぁ、と思うこともあるけど、でも、どんな状況になろうと、全員、しぶとく生き残るやろうなぁ。プリズンブレ○クのマ○ケルは、どんな状況に陥っても、破格の知能で、状況を打破してくやろ? まさに、あんな感じ。ウチの家系の連中は、全員、マジで、ぶっちぎって優秀やから。会ったら、ほんま引くで。あ、ちなみに、ザンクさんも、当然、抜群にしぶとくて優秀やから、この異世界転移という、危機的状況下でも、華麗に生き残ってみせるけどな……ただ、生き残ってやりたいこととか特にないってのが問題やなぁ。ザンクさんは、親戚連中みたいに、特定の恋人とかおらんしなぁ。あ、ザンクさんの家系の人間って、浮世離れしとって、孤独主義なくせに、恋人にだけはべったり甘えるっていう、わけわからん特質があんねん。そういうところもキモすぎておもろいねん。あんたもそう思うやろ?」


「ちょ、ちょっと、黙れ。しゃべりすぎだ」


 とんでもない早口でマシンガントークをかますザンクに、

 モナルッポは、心底から辟易した表情を見せる。


「ああ、すんまへんなぁ。頭の回転が人の数倍やから、その分、口もよぉ回んねん。なるべく、我慢するけど、そっちも、ザンクさんほどの天才を召喚できた代償やと思って、ある程度は許容してくれや」


「……頭の出来が多少マシなだけの人間など別にいらん。一定以上の知性を持つ文官なら、腐るほどいる。欲しいのは強者だ。強力なドラゴンや鬼が欲しかった。口で戦争には勝てない」


「ほう。あんたの国は、どっかと戦争しとんか? そら、大変やなぁ」


「そうだ。だから、お前の相手をしているヒマはない」


 そう言いながら、

 モナルッポは、右手で頭をぼりぼりとかきながら、


「まったく、まったく、まったく……ランク28の召喚で、こんな失敗をしてしまうとは、ランダム召喚の悪いところが前面に出てしまった。こんな時に、こんな最悪な結果を引き当ててしまうとは……どれだけ、ついていないんだ……くそったれ」


「言いたい放題やな。ザンクさんほどの天才を味方にできるチャンスを得たというのに、そんなに落胆するかね。『田中家の実情』を理解しとるヤツが、この現場を目撃したら、あんたの『とんでもないラッキーマンぶり』を、全力で拍手喝采しとるところやで」



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