表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

218/1228

84話 根性には自信があるモナルッポ。


 84話 根性には自信があるモナルッポ。


(俺の拳は、あの化け物にも届く……)


 最後の最後、すべての覚悟と地獄をぶち込んだ結果、

 モナルッポは、『バーチャの底』を『ほんの少し』だけ知った。


(あの時……極限状態で発動した『マイクロ・サイコジョーカー』……アレは、おそらく、あの神器に搭載されている特殊機能の一つ……あの瞬間、とてつもない精神圧迫がかかったが、その分だけ、潜在能力が開かれた気がした……いや、気がしただけではない。おそらく事実だ……苦痛と引き換えにリミッターを強制的に解除する機能……あの技術が、他の神器にも搭載されていると考えると、脅威だが……あれをうまく扱えるやつは、そういないだろう……俺以外で、耐えられるやつがいるとは思えない)


 モナルッポは、昔から根性に自信があった。

 泥にまみれようが、ゲロを吐こうが、

 関係なく、信念に没頭できるという強い自負。


 必要とあらば、土下座だって出来る。

 仇敵の足をナメることもいとわない。

 ――そこにあるのは、まっすぐな信念。

 カスみたいなプライドよりも、実利をとるのがモナルッポの信条。


(ヒントは得た……俺自身の手で、マイクロ・サイコジョーカーを再現した装備品をつくる……)


 難しいのは分かっている。

 現段階では、何をどうすればいいのかさっぱり不明。


 しかし、ゴールがあれば、迷わずにダッシュすることが出来る。

 『月まで走れ』と言われている気分。

 しかし、『暗闇の中』で『存在するのかどうかすら不明な、あやふやすぎるゴールを模索する』より、

 『どんなに遠くとも、目視できているゴールを目指す』方が、

 精神衛生的には、だいぶまし。


 今は『実際、たどり着けるかどうか』は重要ではない。

 大事なことは『奥歯をかみしめて、走り出せるか否か』である。


 モナルッポは、未来を想う。

 綿密に、すべてのルートをプラン立てしていく。


(とりあえずは、マイクロ・サイコジョーカーの再現を、全力で試みて……もし、どうしても、不可能なようであれば、聖龍王国軍から鹵獲して使用すればいい)


 簡単に結論づけたが、

 もちろん、『簡単ではない』ということは理解できている。

 それに、


(……まあ、あれだけの神器となると、『敵に奪われた際、装備効果がなくなる』という『予防・対策用の魔法か、アリア・ギアス』がこめられている可能性もあるから……できれば、自力で再現したいところ……)


 モナルッポは、未来を想う。

 国を、世界を、人類を背負った王として、

 自分に出来る精一杯を成そうと、必死に奮闘している。


(なんにせよ、俺がもっと強くなる必要がある。どんな方法を使ってもいいから、とにかく、聖龍王国に対抗できるだけの力を身に着ける。限界まで強くなって……その上で、ドーキガン&ゾメガと力を合わせれば……どうにか、バーチャを倒すことも不可能ではない……はず)


 三人がかりでなければ無理。

 それは間違いない。

 バーチャは、とんでもない化け物。

 人類の英雄総出でなければ勝てない。

 ――だが、集まれば超えられる。

 決して超えられない壁ではない。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ