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57話 シャイニング/G-クリエイション。


 57話 シャイニング/G-クリエイション。


 バグの件で、ゴチャっとしたが、

 しかし、だからといって、ナイトメアソウルゲートで過ごす時間に変更などはない。


 ここにきてから、まだ80億年しかたっていない。


「あと、60億年か……」


 辟易した顔でため息をつきつつ、

 センは、修行の続きに入った。


 心底疲れ果てた顔をしているが、

 しかし、まだ地獄は終わらない。


 『バグを倒す』という、とてつもなくしんどい仕事をこなした直後だというのに、センは、一日たりとも休むことなく、地獄の鍛錬を継続する。


 そんな、頭おかしいセンの耳に、

 ナイトメアソウルゲートの声が響いた。



『バグ10000体を撃退する――条件達成。【シャイニング/G-クリエイションルーム】が解放された』



「えぇ……『バグを倒した報酬』は、あの『邪魔な魂どもを、この空間から排除すること』だって言ってなかったか?」


 そう尋ねてみたが、

 しかし、答えは帰ってこなかった。


「……仲良くおしゃべりしようとは言わんけど、せめて、ちょっとした疑問にぐらい答えてくれんもんかね……まったく……」


 しんどそうに溜息をついてから、

 センは、新たに解放された施設の元へと向かう。






 ★



 ~~

 ~~



 ――『シャイニング/G-クリエイションルーム』の説明書を読みこみ始めてから、

 軽く『1年』が経過した。


 一年間、必死に読み込んだことで、


「……よ、ようやく……なんとなく分かった……ようするに……世界を創れるってことだな……たぶん、きっと……おそらく……」


 あまりにも難解すぎるため、理解するだけで膨大な時間を必要とした。


「良質な世界を創れば、莫大なボーナスを得られる。そのボーナスのクオリティは、他の施設で数百億年鍛えるよりもはるかに大きい……その代わり、良質な世界を創るのは、死ぬほど難しい、と。……こいつはまた、ずいぶんと、アリア・ギアス的だねぇ……」


 一年間、ひたすら、必死に、全力で、読み込んだ結果、


「説明書を見る限り、世界を創るというのは、確かに、えげつないほど難しそうだ……しかし、どうやら、サポート用のAIもあるみたいだし……まあ、なんとか、行けるだろう……」


 ついに、センは、

 『シャイニング/G-クリエイションルーム』へと足を踏み入れる。


 ――中は、真っ暗だった。

 完全なる無に思えたが、

 しかし、センが扉を閉めたところで、

 部屋の中心が、ポォっと明るく光った。


 近づいてみると、そこには、『スマホ型』の端末がおいてあった。

 センは迷いなく、ソレを手に取る。

 液晶部分に触れると、瞬時に起動して、スゥっと光を放った。



 ――『シャイニング/G‐クリエイション』――



 『星を模ったようなロゴ』が浮かび、メインメニューが表示された。

 右上にポツンと、一つだけあるアプリ。

 唯一のアプリケーションの名称は、


(これが、創世アプリか……)


 試しにそのアプリを起動してみた。

 すると、


 『干渉圧縮率の設定をしてください』


 という項目の下に、数値を打ち込める空欄があった。



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