表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

119/1228

51話 『永遠ていどの数字』は秒と変わらねぇ。


 51話 『永遠ていどの数字』は秒と変わらねぇ。


 悪夢バグと副官の頭を吹っ飛ばしても、

 バグどもは、ひるむことなく、ほとんど機械的に、

 センを殺そうと攻撃を続けている。


 それを見たセンは、


(……頭をつぶしても関係ねぇか……)


 また一つ、大きな情報を得る。


 と、同時、

 悪夢バグと、副官が、当然のように復活して、


「……素晴らしい一撃だったな、センエース。私の存在値は、ちゃんと500兆なんだが……その私を、アッサリと吹き飛ばしてしまうとは……」


 こんどは、簡単に殺されないよう、

 適切な距離をとりつつ、戦闘に参加する悪夢バグ。


 そんな彼に、センは、


「てめぇのおかげで、『数値だけデカくても、あんま意味ねぇ』ってことが、あらためて、よく分かったよ。お前ら一体一体はザコすぎて話にならねぇ。脆いし、軽いし、厚みがない。てめぇらごときに負けたら末代までの恥」


「確かに、君と比べたら、私たちは、脆いし、軽いし、厚みはないだろう。だが、そのかわり、私たちは、無限に甦り続ける。そんな私たちを、いったい、どう処理するつもりなんだ? 想像もつかないから、是非教えてもらいたいのだが?」


「殺せないってのが事実なら、永遠に足止めするだけだ」


「……」


「100億年でも、1000億年でも、無限に時間を稼いでやるよ。ソウルゲートの中でも、ソウルゲートの外でも、ずっと、ずっと、ずっと、お前と遊んでやる。無限蘇生VS無限時間稼ぎ……さて、どっちが勝つかな。いや、俺の方に『勝ち』はないか。引き分けか敗北しかない。ま、だから、引き分けたら勝ちってことで」


「……その強がりが、どこまで持つのか、非常に興味がわいたので、じっくりと確かめさせてもらおうか」


 そこから、死闘が始まる。

 ただ、ひたすらに、殺し合うだけの作業。

 その中で、悪夢バグは、時折、いやがらせのように、

 300人の魂に向かって、カンファレンスコールを放ったりした。


 そのたびに、センは、300人の盾となりダメージを負っている。

 オメガバスティオンを毎回していると、集中力が持たないので、

 『魔力を込めた肉体を盾にする』という手法で守り続ける。

 ダメージは負ってしまうが、コスパを考えると、これが最善と言う結論が出た。


 そんな闘いを繰り返した。

 不毛にしか思えない闘い。


 時間が経つにつれて、センの心と身体はどんどんボロボロになっていく。


「だいぶ消耗しているな。ほとんど死にかけ。なのに、まだ続けるか?」


「……ぁあ? ……死にかけ? お前の目は……節穴か? エネルギーを温存するため……限界までオーラと魔力の出力を落としているだけだ。まさか……永遠に足止めするって発言を、虚勢だとでも思ったのか? お前……俺をナメすぎ。たかが『永遠ていどの数字』は、俺にとって……『秒』とかわらねぇ」


 言葉の意味はよくわからんが、

 とにかく、すさまじい覚悟だった。


「さあ、絶望する時間だぜ……虫野郎。お前に俺が殺せるか? 無限に蘇生するお前ら1万よりも……俺一人の方が……よっぽどしぶとくて鬱陶しいっていう、ヤバすぎる現実を、その骨身に……叩き込んでやるよ」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 助言を与えよう、センよ“みんな死ねばいいのに”を×1万使えばいける説。 今の世界でセン以外の生物ってセンと化け物だけだからな…… 魂と弟子に有効とか、そんなの関係無しに現世にも影響を及ぼ…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ