表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

1171/1228

73話 ついに主役の出番か?!


 73話 ついに主役の出番か?!


「MP型センエースの死体×1000を生贄に捧げ、『ドラグナイトセンエース』を召喚! ……してきたらしいで」


「――『らしいで』って言われても こっちは、まだMP型センエースがどんなもんかすらわかってねぇのによぉ。主役を置き去りにして、話をどんどん先に進められても困るなぁ」


 などと、センが不満をあらわにしていると、

 そこで、田中が、さらに報告を受けたようで、


「――え、あ、ソレはあかんな」


「どうしたぁ! 事案かぁ?! ついに俺の出番かぁ?! 仕方ねぇなぁ! ったくよぉ! しゃらくせぇ! てやんでぇ!」


「ドラセンは、普通に存在値『2京』を超えとるらしくて、配下連中では対応できんっぽい」


「なかなか見所のあるハシャぎっぷりじゃねぇか! 気に入った! 殺す!」


 そう言いながら、アップを始めるセンエースさん。

 ちなみに、まだまだ、魔力もオーラも使えない。


「座っとれ、センエース。今のお前には何もできん。ワシがいく」


「よっ、さすが、ゼノリカの王! もう全部、お前1人でいいんじゃないかな!」


 この期に及んで、まだ、田中に、『ゼノリカの王(キングボ〇ビー)』を押し付けることを諦めていないセンエース。

 そんな『アホの子』に、トウシは、


「呪縛ランク25000」


「どわっ、何すんじゃい!」


 『動きを封じる魔法を使った田中』に怒りをあらわにするセンエース。


「今のお前にウロチョロされると、いろんな意味でだいぶ迷惑なだけやから、動けんようにさせてもろた。2京ぐらいやったら、ワシ1人でもなんとかなるから、お前は、そこを動くな」


 そう言って、田中は、ベッドの上に、『名状しがたい、ビー玉のようなアイテム』を置いてから、瞬間移動で、この場を後にした。

 残されたセンは、

 部屋の中で、一人、


「うぎぎ ウギギギギ ゼェ、ハァ……」


 ポツンと、孤独に、魔法に抵抗しようと頑張る。


 どうあがいても、抵抗できない、

 そんな状態の中で、センは、一人、


「いやいや、田中さんよぉ こんな、強烈に縛る必要あったかな? 『ちょっと動けなくする』とかでよくなくない? まばたき一つできなくて、めっさしんどいんですけど」


 などと愚痴りながら、

 それでも、どうにか呪縛をぶった斬ろうと、独りで奮闘していると、


 そこで、田中が残した『名状しがたいビー玉のようなアイテム』がセンの前までコロコロと転がってきて、

 一度、ペカーっと光ると、

 センの目の前に、エアディスプレイが表示される。

 そのエアディスプレイに映し出されているのは、『田中トウシ』と『龍っぽいセンエース』の激闘。


 瞬間移動と同時に、

 ドラグナイトセンエースに殴りかかった田中。

 純粋な暴力で圧力をかけていくトウシと、

 その猛攻に焦っている様子のドラセンさん。


 二人の武の交わりを、数秒だけ確認したセンは、

 無表情かつフラットに、



「……トウシさんの勝ちだ」



 ボソっとそう呟く。

 決して、トラン◯スネタやりたかったわけじゃない。

 いや、ネタがやりたかったと言うのもあるのだが、それだけじゃない。


「俺案件かと思ったら、アホのトウシだけでも余裕じゃねぇか。……『ゼノリカだけでも余裕で、顔すら分からないまま殲滅したMP型センエース』に……『トウシ単騎で楽勝の、フルボッコにされているドラゲナイ』……随分と、しょっぱい敵ばっかり出てくるな」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ