67話 ゼノリカは強すぎる。
67話 ゼノリカは強すぎる。
「――『神の慈悲・トウシカスタム』を使わせてもろた。と言うわけで、あと数時間は魔力もオーラも使えへんで」
「このクソ緊急事態に、なんで、そんなことしてんだ。バカなのか、お前は。どういうつもりだ」
「お前に回復魔法を使った直後に、わらわらと、クソどもが湧いて出たんや。緊急事態の最中に魔法を使ったわけやない」
「あ、そう。まあ、そんなことはどうでもいい。とにかく、別に完全回復する必要はねぇ。と言うわけで、解除して、今すぐ出撃する」
そう言って、センは、
自分にかかっている『神の慈悲・トウシカスタム』をぶった斬ろうと、色々と、試していくのだが、
「はぁ……はぁ……な、なんだ、この異常に強固な魔法」
「まあ、ワシの全力を込めたからなぁ。あと、お前は悪意に対しては強いけど、善意に対しては別に強くないやん? そういうことやて」
「ぺちゃくちゃ喋ってねぇで、このクソ魔法を解除するのに協力しろ」
「だから無理やて。一回魔法を使ったら、完全回復するまで解除できんと言う、バチバチに強固なアリア・ギアスをこめてるから」
「なんでそんな頭悪いことしてんだ。お前、天才じゃなかったのか。ここ最近、ずっと、やってること、バチくそ頭わりぃぞ」
「そうでもせんと、お前を短時間で完全回復することができんかった。いつ、蝉原が襲ってくるかわからんかったから、なるべくはやく……と思って、強烈な縛りを入れたんやけど、ソレが仇となった。とはいえ、そんなもんは結果論や。ワシは悪くない」
「やかましい。責任のどうこうはどうでもいい。ソレよりも、さっさと解除する方法を探せ。お前特別なんだろ! なんとかしろよ!」
「ワシの今の役目は、戦えんお前が、勢いだけで飛び出すんを止めること。それ以外は特にする気はない」
「ああ?」
「こうなった以上、配下どもにまかせろ。心配せんでも、めちゃくちゃ優勢や。負ける気がせぇへん。お前が鍛えた配下を信じろ」
★
経験値12000倍のチートを持つセンエースが、200兆年積んだ結果……
存在値
センエース 2京9500兆
田中 3京2000兆
シューリ 1京6500兆
アダム 1京5700兆
ミシャ 1京5300兆
平熱マン 9999兆
ゾメガ 9999兆
三姉妹 9999兆
九華 9999兆
十席 平均7500兆
楽連 1550兆~2300兆
百済 1720兆~2750兆
沙良想衆 1200兆~1980兆
★
トウシの言う通り、
第二アルファの各所で現れ、暴れ回っていたMP型センエースは、凶悪に成長したゼノリカの面々の手によって、惨殺されていた。
もう、とにかく容赦なく、ボッコボッコにされていた。
ゼノリカの面々にとっては、
『MP型センエースが暴れ回っていること』よりも、
『センエースの名前を騙っている』と言うことが、
とにかく、どうしても許せなかったようで、
「貴様のような『ただのカス』が、主の名をかたるなど、言語道断!! 万死に値する愚行中の愚行!」
名前に『センエース』がついているだけで、『親の仇』かってぐらい、バッキバキの怒りを向けられる、可哀想なMP型センエースたち。




