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14話 お前の望みを叶えてやる……かどうか、前向きに検討する方向で善処したいという前提で会議を進めていく可能性が見えてくる。


 14話 お前の望みを叶えてやる……かどうか、前向きに検討する方向で善処したいという前提で会議を進めていく可能性が見えてくる。


「俺にとって、お前は、空き缶も同然。ゴミをもらって、俺にどうしろと? まさか感謝を求めないよな? どうしてもゴミを捨てたいなら、俺に押し付けるんじゃなく、ちゃんとゴミ箱に――」


「うるせぇ、ウルセェ! 言いすぎだろ、流石に! てか、オリジナル、口悪すぎだろ! お前みたいなののコピーとか、恥ずかしくて誰にも言えないレベルなんだが?!」


「お前が俺のコピーとか、絶対にだれにも言うんじゃないぞ。恥ずかしい。つぅか、俺のフラグメントが、てめえみたいな『醜いバケモノ(出来損ないのポンコツ)』に使われているなんてショックだぜ………もうすこしなんとかならなかったもんかね」


「命をはってヒロインを助けようとしている健気な俺に、よくそんなことが言えるな。いったいお前のどこが、病的な高潔だと言うんだ。ただの腐った性悪じゃねぇか」


 『パワハラ上司に怒りを抱く部下』のような目を向けるヌル。


 そんなヌルの視線を背負いつつ、

 そこで、センは、声のトーンを抑えて、


「どうしようもないポンコツに間違いないが、しかし、『何にも使えないポンコツ』ではないか。ソルからの情報を見る限り、どうやら、お前がいたから、俺は『5周できたっぽい』しな。お前、『エネルギー源』としては有能じゃねぇか。――せっかくだから、そのスキルだけは利用してやる。『ヨグ』と一緒に、お前を、俺の中で、ミトコンドリアとして飼い殺してやるよ。経験値として消費するより、そっちの方が、最終的な利益は、確実に高くなる」


「飼い殺しって……」


「もし、俺の命令通りに、俺の歯車をするのなら、お前の望みを叶えてやる……かどうか、前向きに検討する方向で善処したいという前提で会議を進めていく可能性が見えてくる」


「俺の望みが叶えられる可能性、1%以上ありそう? たぶん、ないよね?」


「どうする? もし俺に身を委ねて、全てを任せるなら、俺の画期的なフラッシュアイディアで、世界を完膚なきまでに掌握してやるけど?」


「え?」


「簡単な話。お前を食うよりも、はるかに強くなれる方法を思いついた。俺は今まで俺のことを無能だと思っていたが、しかし、どうやら、トウシ以上の天才だったらしい」


「……ちなみに、それが、どういう方法か、聞いてもいいか?」


 その問いかけに対し、

 センは、ニっと、

 太陽の目がくらむほど眩く、

 不敵に微笑んで、


「俺が5兆年以上かけて積み上げてきた『数値』を全部くれてやるから、丸ごと、『繰り返すためのエネルギー源』にして、もう一度、俺に試練を与えろ」


「……そ、それは……鋭角なボケ? それとも怜悧なシャレ?」


「俺の1000億年を使って、お前は5兆年の修行時間を捻出した。その技能を、今度は、5兆年分で実行するんだ。単純計算で200兆年ぐらい修行できるはずだが、どうだ?」


「……で、できるって言ったら……お前、まさか、『5兆かけて磨いたもの』を全部捨てて、ここからさらに、200兆年、地獄を見る気か?」


「ちょうど、鍛錬の時間が足りないと思っていたところ。アダムたちの呪いに関しては、俺もどうにかしたいと思っている部分がなくもないし、色々、都合がいい」


「お前、頭おかしいんじゃないか?」


「まれによく言われる」


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