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71話 全員合体しろ! とにかく合体だ! 合体、合体、合体!


 71話 全員合体しろ! とにかく合体だ! 合体、合体、合体!


「何度でも言うけど、イヤやったら、指輪を外してくれればええ。別に、その指輪をはめることを強制する気は一切ない。全部、自分で決めてくれ。天下を見殺しにするか。それとも、テメェが全部の地獄を引き受けるのか」


「……」


 しばらく黙っていたセンだったが、

 そこで、顔面を、コミカルな表情にカスタムして、


「……うん……これは、ちょっとアレだな。何がどうとは言えないが、アレだな。というわけで、難易度を下げよう。10倍は流石にやりすぎた。ここはダメージ10%増量ぐらいが妥当だと思うんだけど、どうかな? え? あ、やっぱり? 田中きゅんもそう思うよな。そうだよな。よし、じゃあ、それで決まり」


 と、勝手に難易度の引き下げに合意していくセン。

 そんなセンに、

 田中は、冷めた目で、


「ワシはお前が、『命の王を担うこと』に賛成しとる。ただ、お前には、いくつか、『王として必須の素養』が欠けとるとも思うとる。時には非情な決断を下すことも王には必要。小事と大事の見極め。ここらで、その辺の素養を身に着けとけや」


 そんなことを言い放った。



 ★



 闘いが本格化してすぐに、センは気づいた。


(あ、これ、一週間以内に、残機ぜんぶ尽きるな……)


 初日に、余裕で500回以上死んだので、

 普通に考えて、一週間も持たない計算。


(どうにか……どうにかしねぇと……)


 一応、天下の面々は『センのオプション』として召喚されるので、センの命令には耳を傾けてくれる。

 指揮することは可能であると理解したセンは、

 その上で、色々と作戦をたてた。


「全員、合体しろ! 合体した上で合体しろ! 動けなくていい! 動いていても、動けなくても一緒だ! どっちみち、攻撃は避けられない! あ、そうだ! 合体するときは、必ず、『ダメージ軽減系』のスキルをもっているやつをベースにして合体するんだ!」


 全員が、とりあえず、8人合体を実行する。

 センの手動で、8人合体同士を合体させ、16人合体という無茶な奇行に挑戦してみたが、直後に解除されてしまった。

 どうやら、合体は8人が限度らしい。

 やりようによっては、おそらく、16人合体も不可能ではないのだろうが、今、この場における天下の面々では、『合体するだけ』でも、8人が限度の模様。


(ちっ……理想としては、なんとか500人合体させて、的を一つに絞りたかったんだが……やはり、それは無理だったか。てか、16人合体が無理かぁ……昔、実験で、32人合体までは出来たんだけどなぁ……)


 それは、神界の深層で行った実験。

 知り合いの神を大集合させて、試しにやってみた結果、32人合体までは、一応、成功した。


 ――ちなみに、8人合体した天下の面々は、全員、一歩も動けずに、その場で倒れこんでいる。

 『あれ? 死んでる?』と思うほどに生気をまったく感じない。

 2人合体でも、コントローラーのキーコンフィングがバラバラになったかのように、まともに体を動かせなくなるので、それを、何度も繰り返せば、当然、こうなる。


 『合体すればいいというものではない』という『社会常識』の『教本』が、この戦場には、5~60体ほど転がっている。


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