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60話 『折れる』の定義。

コミカライズ版センエース、

12話配信記念!!

1日10話投稿!

二日目!


本日の2話目!


 60話 『折れる』の定義。


「……死にたきゃ、勝手に死ねばいい。『命を盾にするテロリズム』程度で、俺が止まるとでも? ナメすぎだろ。死んだら蘇生させるだけの話。お前らが、どうあがこうが、俺は、必ず、トゥルーエンドにたどり着く。テキトーに俺を安く測って、勝手に終わらせようとするんじゃねぇ」


「……」


「不敬なんだよ、どいつもこいつも。なんで、この俺が、500億回のループ程度で壊れると、本気で思えるんだ。バカにするのも大概にしろや。それは、もはや、過保護とかじゃねぇ。バカにしてんだよ、お前らは、結局。『センエースなんて、しょせん、こんなもんだよねぇ、あははん』ってのが下地にあるから、そんなふざけた態度がとれんだ。……ナメんな」


「……」


「――『黙って見ていろ』という命令が、そんなに、どうしても聞けないなら、こう言い換えてやる。――ついてこい! 教えてやる! お前らの王が、誰なのか! どんなやつなのか! ちゃんと、一から十まで教えてやるから、その目で、キッチリ見届けろ! さすれば、無意味な心配だったと気づけもしよう!」


「……」


「条件をつけてやる! この先、俺が一度でも折れたら、その時は、お前らの命令に従ってやる! どんな命令でも聞いてやる! これを、俺の中の絶対的なアリア・ギアスとして刻んでやるっっ!!」


 そういいながら、センは、自身の親指の爪を、歯で噛み千切るように、ベリィイっとはがし、


「コスモゾーンよ! この痛みとともに刻み込め! 俺の奥に! あらためて誓う! 今後、もし、俺の心が折れたら、その時、俺は、こいつらの傀儡となる! こいつらが望む『すべての要求』に黙って従うお人形さんになってやる! ただし、折れない限り、俺のワガママは永遠に俺のものだ!」


 天に向かって叫んでから、

 センは配下たちに視線を向けて、


「これで満足だろう! これ以上の譲歩はしねぇぞ! てか、ゆずりすぎだろ! どう考えても! なんで、俺、ここまで、配下に配慮しないといけないんだ! マジでナメんな!」


 そこで、田中が、


「――その提案を受けるんは別にええんやけど、そのかわり、『折れる』の定義を、だいぶ緩くさせてもらう。それでも、大丈夫か?」


「折れるに定義もクソもねぇ」


「一回、ワシに『代わってくれ』と泣きついてきたけど、あれも折れたと判断してええか?」


「いいワケねぇだろ。アレは、その、アレだ。いわゆる一つのアレだから、別だ。わかるだろ? つまりは、ソレだよ。アレな感じのコレだから違う」


「指示代名詞ばっかり乱舞されても、こっちは、何のこっちゃ、さっぱり、わからへんねんけど」


「じゃあ、お前が『あ、こいつ、折れたな』って思ったタイミングで確認しにこい! そのときに俺が『折れた』と認めたら、条件達成だ。それ以外を折れたと勝手に判断するのを禁止とする!」


「ええやろう。その条件で手を打ったる。他の面々は色々言うやろうけど、ワシが黙らせる。ただし、条件は絶対に守ってもらう」


「はい、決まり!」


 そこで、センは、田中の背後にいる配下たちに目線を送り、一人一人、指差しながら、


「いいな、いいな、いいな!! ダメだっていうなら、もう、二度と交渉も譲歩もしないぞ!」


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