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34話 異世界転生はもう飽きた~経験値12000倍のチートを持つ俺が、200億年修行した結果~


 34話 異世界転生はもう飽きた~経験値12000倍のチートを持つ俺が、200億年修行した結果~


「召喚も、武の道も、アイテムクラフトも、仮面作成も、エグゾギア強化も、オメガバスティオンの理解も……全部、奥が深すぎる……こんなに、深くなくていいと思うんだけどなぁ……」


 ハッキリ言って、数百億年程度では、まったく届かない。

 センは、まだ、浅瀬でパチャパチャやっている段階に過ぎないのだ。



「遠いなぁ……」



 と、どこか遠くを見つめながら、センはボソっとつぶやいた。



 ★



 『召喚術の鍛錬』で、ガッツリと行き詰ってしまったセンは、

 意識を切り替えるため、図書館にこもった。

 次のブレイクスルーに到るためには、

 『新しい着想と客観的な視点が必要である』と、

 なんとなく思ったから。


 この結論は『長い思考を経てたどり着いたゴール』というわけではない。

 本当に、なんとなく……ようするには気まぐれ。

 もっと言えば、気分転換。

 召喚の極みを求めるのが、あまりにダルすぎた結果。



「ここが禁書エリアか……荘厳だねぇ」



 死者蘇生を成功させた報酬として解放された、図書館の禁書エリア。

 そこに用意されていた書物は、



「……『異世界転生はもう飽きた~経験値12000倍のチートを持つ俺が、200億年修行した結果~』……って……どんだけヤベェ禁書が保存されているのかと思ったら、がっつりとラノベじゃねぇか……」



 呆れ交じりにそうつぶやくセン。

 禁書エリアの本棚には、

 『異世界転生はもう飽きた』というタイトルの『分厚い書物』が、

 綺麗に、ズラっと並んでいた。


「めちゃくちゃ長いシリーズだな……30巻もあるじゃねぇか……」


 なんの気なしに、センは、

 最終巻と思しき30巻に手を伸ばして、最後のページを確認してみた。

 すると、


「おい、『つづく』って書いてあるじゃねぇか、この分厚さで30巻もあって、まだ終わりじゃねぇのかよ……正気じゃねぇな……」


 そう言いつつ、センは、31巻以降を探してみた。

 だが、どこにも存在しない。


「まだ、解放されていないとか、そんなかんじか?」


 などと思いつつ、

 センは、30巻を本棚に戻し、

 1巻を手に取って、


「……禁書エリアに隠されていた本だからな……何かしらの意味はある……と思いたいんだが、その期待に、お前は応えてくれるかな? 読んだら、『閃光神化2』に覚醒する、みたいな、そのぐらいの特典はあってほしいんだが……」


 などとつぶやきつつ、

 センは、『異世界転生はもう飽きた』をよみはじめた。



 ★



 『異世界転生はもう飽きた』という本の内容を一言で表現すると、

 『理想のヒーローが、世界に命を奉げる物語』


「どうでもいいけど、なんで、キャラの名前がイニシャルになってんだ。読みづらくてしゃーねぇ。……あと、やたらと、伏せ字が多い……1ページ丸ごと伏せ字ってことも多々あるんだが……」


 いろいろな『マイナス要因』が目白押しで、とにかく読みづらかった。

 そもそもにして、この作品に対しては『作者の思想が強すぎる』という印象を受けた。

 『何かを訴えたい』という想いだけはヒシヒシと伝わってくるが、その暑苦しさに、辟易してしまう。

 おそらく、いや、間違いなく、これの作者は精神に異常をきたしている。



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