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モテ期かと思ったら宗教勧誘だった話

作者: アルデンテ

今から数年前の話です。

当時の私は毎晩レンタルDVDを見るのが日課でした。徒歩5分程の所TSUTAYAがあったので、DVDが観終わっても閉店まで時間があると夜中でも足を運んでいました。

その日もDVDが観終わり、次の巻を借りようと店の近くまで着いたところで、目の前から若い女性の二人組がやって来ました。

「少し時間いいですか?」

と声を掛けられ、なんだなんだ急にモテ期か?なんてアホなことを思いながら、急ぎの用事でもなかったので軽い気持ちで、

「良いですよ」

と答えると目の前の女性がおもむろに新聞のようなものを取り出しました。なんだろうと思いながら目を向けてみると、それは某宗教の広報誌でした。厄介なものに引っ掛かったなと思いながらも、勧誘されるという初めての体験にわくわくしている自分がいました。

女性は私に広報誌を見せながら、「この人は治らないと言われた病気が治った」、「この人は幸せになった」といった、いかにこの宗教が凄いのかを目をギラギラさせながら話していました。あまりの迫りように引いてしまいましたが、そんな私の様子を気にすることもなく喋り続け、終いには「私も治らないと言われた病気が治ったんですよ。凄くないですか?」と自分の体験を語り始めました。信じるだけで不治の病が治るなんてあり得ない、と口に出そうになりましたが、否定するとムキになっていつまでも終わらない話をされそうだったので、凄いですね~なんて心にもないことを言っていると、それに調子づいたのか

「ね!凄いですよね!信じると幸せになれるんですよ!」

と私の肩を掴んで揺らしながら喋り続けました。この宗教が人を幸せにするなら、生憎だけどこの状況から解放されるのが何よりの幸せだよ、と揺らされながら内心思っていると、

「これから集会に行きませんか?」

と言われました。

集会?こんな夜遅くに?もう12時近いぞ、と思い、いよいよヤバそうな雰囲気になってきたので、当初の目的であったDVDを理由に逃げることにしました。と言っても単に行きませんと言うだけでは大人しく引き下がりそうもなかったので「行ってもいいですけどDVD返してからでいいですか?」と言い、店の入り口の前で待ってもらうことにしました。店内に入り、どうやってバックレるかな~なんて思っていましたが、幸いにもそのTSUTAYAはスーパーも併設された大きい店舗で出入り口が2ヶ所あり、二人組が待っている所とは逆の所から出ることにしました。


出入り口に向かうと、そこには二人組が待ち構えていました...





なんてことはなく見つからないようひっそりと家に帰りました。

今でも疑問に思いますが、あの日、あの女性二人組に着いていっていたら、深夜の12時にどこに集まって何をさせられていたんでしょうね?

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