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第4話 てへぺろは、女の子に限る

新規ブクマして下さった方、ありがとうございます!


作者として、この作品がどこに向かって進んでいるのか。全くわかりません。楽しんでいただけたら、いいな



「ただいまー」


やっと帰宅だ。テストを受けて、集会に参加しただけ。それだけなのに、この疲れ具合。明日から半年で10歳くらい老けそうだ。


「あら実優斗ちゃん、おかえりなさい。学校どうだった〜?」

「母さん、妹じゃないってバレたよ」

「あら、そうなの〜。なら、深優ちゃんに報告しておいてね〜」

「んー。わかった」





「って、え!?深優の連絡先わかるの!?」

「当たり前よ〜。はいこれ、深優ちゃんの連絡先ね〜。報告忘れないようにすること!」



妹のスマホの番号が分かった。とりあえず、妹に文句言ってやる。


1コール、2コール、3コール、……、20コール。


出ない。まぁ、知らない番号からの電話なんて出ないわな。ちくしょう。

電話ツールを閉じると、メールツールに通知があるのに気付いた。


「(誰からのメールだ?迷惑メールの通知は切ってたハズなんだけど…)」


不審に思って、通知を確認する。



----------

From:相生葵香

To:実優斗おにーさん

件名:重要なご報告


すみません、実優斗さん。クラスのみんなに、実優斗さんが深優ちゃんの身代わりをやってるってバラしちゃいました。てへぺろ。

クラスメイト全員39人を騙すより、先生たちをクラスメイト全員で先生を騙した方がいいと思うんですよね。クラスのみんなには、賛同をしていただけたので、明日から頑張って先生たちを騙しましょうね!

実優斗さんのメールアドレスは、深優ちゃんから教えて貰いました。


----------



なんで、深優が俺のメールアドレス知ってるんだよ!?俺なんか深優の連絡先、電話番号すら知らなかったんだぞ!?というかきょうちゃん、勝手に俺の秘密バラしたの!?楽になるなら良いけど、賛同してもらえなかったらどうするつもりだったんだ。俺、女装趣味の変態って勘違いされる可能性あったんじゃね?あーー、明日から学校行きたくねぇ。


「実優斗ちゃん、もうすぐご飯よ〜」

「今行くよ!」




さて、風呂に入ってもう1時だし寝るか。電気を消して布団に入る。疲れてるから目を閉じたらすぐ寝ちゃいそうだ。



ブー、ブー、ブー、ブー。


マナーモードに設定しておいた、スマホのバイブレーションで起きた。こんな時間に電話って誰からだ?表示されてる相手はっと。


『深優』


妹じゃん。まさかのこんな時間に、妹からの電話だよ。



「もしもし?」

「……」

「もしもーし?」

「……」

「……切るぞ?」

「……お兄ちゃーん?なんで、あんな時間に電話かけて来てるのかなー?」


「(あ。ヤバい。深優の『お兄ちゃーん』呼びは、怒ってる時に出る癖だ。昔は、甘えて来る時に呼んでくれてたんだけどな……)」


「お兄ちゃーん。聞こえてるんでしょー?反応しないなら、お兄ちゃんが『女装趣味のロリコン変態男だ』ってクラスメイトにばらすよー?」

「あー、その件なんだが……。すまん、深優の代わりに俺が登校してるってバレた。クラス全員に」

「はあっ?夜遅くに電話かけられたことでも怒ってるのに、さらに私を怒らせる気なの?」

「いやー、マジすまん。てへぺろ」

「お兄ちゃんが『てへぺろ』なんてやっても可愛くも何ともないよ」

「……。」

「……。」


話が……、続かない。こうなったら、昔の話を引き出すしかない。


「……。妹よ。昔、小学生の頃、離島へ遊びに行ったことを覚えているか?」

「な、なに?突然」

「覚えているか?」

「ま、まあ。覚えてるけど」

「その時に毒ヘビに噛まれた俺に対して、お前はこう言ったんだ。『このことを冥土の土産にしてね』と」

「そうだっけ?」

「その時の状況を詳しく説明してやろう」

「説明しなくていいよ」

「俺と深優の2人で、獣道を歩いている時に突然現れた毒ヘビ。深優が噛まれないように俺は美優の前に出て、噛まれた。慌てた深優が『毒抜きをしなきゃ』と言う。俺が『頼む!』と言って足を出す。すると深優は、『そういえば私、口内炎出来てたんだった。毒で死にたくないから、私がお兄ちゃんを口内炎を理由に見捨てたってことを、冥土の土産にしてね!』と言った。その後俺は、硬い体を曲げて自分で毒抜きしたんだ。そのことを秘密にしておいてあげた『優しい』お兄ちゃんに怒ってもいいのか!」

「あー、はいはい。分かりましたよ。怒るのやめますよ。べ、べつに、そのことを秘密にしてくれてることに感謝してるわけじゃないんだからね」

「りょーかい、りょーかい」

「ほんとだからね。信じてないでしょ」

「信じてるよー。じゃあ切るぞ。またな」

「信じてないでしょ。あー、ちょっと、切ら」


話し途中だったが、ブチッと切った。もう寝るか。





あ、バレた経緯を詳しく説明するの忘れてた。まぁ、いっか。


経緯を聞いてないことに気付いたかどうかは知らないが、俺が寝た後に深優から何度も着信があったらしい。30件ほど溜まってた。そして最後にメールが届いていた。


----------


From:バカ兄の妹

To:バカ兄

件名:電話でろ!

いいもんねー。きょうちゃんから経緯聞いたし。わざわざお兄ちゃんに聞かなくても、教えてくれる子はいるんだからね!


----------


なにこれ。とりあえず、メールアドレスを登録した。名前の設定を『ちょっと可愛い妹』に変えておいた。



前回の問題のアンサー

①4

②An=2/5×2^(n-1)+2/5×1/3^(n-1)です


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