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第3話 テスト、難しすぎじゃねぇか……

書くの遅いのに、ストックが一切ありません。常に更新出来るか不安です。

1章『1日目』は5話で終わります(予定)



先生が流れるような所作で、テスト用紙を配っていく。ほんとに、テストがあるなんて聞いてないんだが。


昔はなかったはずなんだが……。いや、あったな。1年と2年にはなかったけど、3年だけは『学力検査』と言って行われてた。2年前のこととはいえ、すっかり忘れてた。


さて、どうしよう。この夏休み明けのテストで点数取れなかったら、優等生偽れなくなってしまう。昨日までのカンヅメで勉強したところが出題されればいいんだが……。


前の席からテスト用紙が配られる。そのまま後ろの席へまわす。どうしよう、どうしよう、どうしよう、どうしよう、どうしよう。


「(落ち着けー、俺。俺の時の、このテストは英語だった。英語、国語、数学の3教科で1年ずつローテーションを組んでるらしいと先輩から聞いたことがある。そう考えると、今年は数学なはず。数学だったら、なんとかなると思うんだが。得意教科だし。どうだかなぁ……。)」


そんな風に、頭を抱え込んで悩んでると。


「せんせー、1枚余りましたよー」

「なんだと?ちょうど配ったはずだが」


そんな会話が聞こえてきた。


「(先生がそんな言い訳するなんてセコいぞ)」


なんて思ってた時期がありました。次の言葉を聞くまでは。


「ちょ、ちょっと待った、先生。ここにテスト用紙取らずに、そのまま後ろにまわした子がいます!」


俺でしたね。原因。焦りすぎて、自分の分のテスト用紙を取らずに後ろへまわしてしまった。恥ずかしい。おいそこっ、笑うなっ!

俺に視線が集まってる。やめて、こっち見ないで!俺の精神的なライフはもう地中深くよ!これ以上、集中を乱さないで。

追い打ちをかけるように、先生からの言葉がくる。


「いくらテストが簡単だからって、受けようとしないのは、先生としては、どうかと思うぞ」

「ごめんなさい……」


先生から、テスト用紙を受け取る。ここで


「(優等生っぽく点数取れるか心配で、緊張してました。)」


そうやって本当のことを言えたら、どんなにいいことか。


前のきょうちゃんが、ふり返って小声で笑みを浮かべながら声をかけてくる。


「深優ちゃんは、『テスト用紙を受け取り損ねる』なんて真似、しませんよ?」

「分かってるって」



先生が教卓の前に立ち、声をかける。


「みんな分かってると思うが、テスト後には集会がある。無駄話をしないで速やかにピロティホールに来ること。それでは試験時間は30分。時間は前に掛かっている時計で計る。始めっ!」


開始の合図で、裏返しになっていた紙をひっくり返す音が響く。俺は、解ける問題かどうか不安すぎて、びくびく恐れながらひっくり返した。当たり前ながら、音はなかった。


問題は、数学だな。先輩から聞いてたローテーション、バッチリでしたわ。先輩の情報網、舐めてました。数学の大問が2題あるかんじなんだな。1題目は『微分・積分』、2題目は『数列』。……嘘だろ?マジで?


驚きのあまり、周りを見渡す。みんなカリカリカリカリ解いている。これって、高等部で習うような範囲だよな?中等部から習ってんの?そして、全員解けてるの?理解度、高すぎじゃね?


「カンニングもそこまで堂々とされると、いっそ清々しいな。せめてバレないようにやれよ」


先生からの注意があった。クラスメイトから漏れる失笑。テスト中ってこと、忘れてた。妹っぽくない行動ばかりしてるな。みんな解けてるってことは、解けなかったらまずいってこと…だよな?一応カンヅメしてる時に復習してたから、少しだけでも解いておくか。少しでも挽回出来たらいいんだが。



まず、大問1。直線と放物線で囲われている面積を求めろ?単純な問題だな。たしか、上の線の式から下の線の式を引くのが最初。その後、くっつく点を探す。最後に∫(へにゃっとしたの)と式とでぃーえっくすって書いて計算っと。たしかこれで合ってるはず。間違って……ないよな?


大問2は、数列だったな。ってむずかしっ!さっきの大問1と違いすぎる。これ、薬学部の過去問題で見たことがあるような問題だぞ?こんな問題出すのかよ。えーえぬたす2えすえぬいこーる3かける2のえぬまいなす1じょーって、分かんないよ。式をえーえぬいこーるの形にしたら単純な形に……ならないし。テキトーに書いとくか。当たらなかったらしょうがない。


片方は不吉な数字が答えで、片方はテキトー。不安要素しかないが、俺は頑張った。


「はい、そこまで。後ろから集めてくれ」


先生の合図で、後ろの席の人がテスト用紙を集め始める。俺のテスト用紙を見て、ぎょっとしたように見えたのは気のせいだろうか?



「ねぇねぇ、テスト前の話って一体何だったの?」

「そうそう、教えてよ」

「深優ちゃん、今回のテストどうだった?」

「さっきの告白の返事下さい!」


「おいそこ、さっさと集会行けよー」



集会があったり、質問責めにあったような気もする。だが、どんなことを話していたり、聞かれたりしていたのか全く覚えてない。それだけ疲れていたということだろう。



ブクマして下さった方、ありがとうございます!期待を裏切らないように頑張りますね!!

評価を貰えると泣いて喜びます。


補足的にですが主人公が解いた問題

①F(x)=-2x^2+5x+3とG(x)=x+3が囲む面積

②An+2Sn=3×2^(n-1)の時のAnといった感じです

暇な方は是非解いてみて下さい

答えは明日の後書きにて

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