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昼過ぎ、智は駅までるかを迎えに行った。
「ただいまぁぁーーーー!」
元気なるかは、お土産の袋で手をいっぱいにして、駆け寄ってきた。
「お、おつかれ」
「なに?元気ないじゃん。どうしたの?浮気して、しかも既に失恋でもしたの?」
「あ、いや。そういうんじゃないんだけど」
「いやー、その顔は図星だよ。全く智は。後ですべて聞かせていただくからね」
「うん、ちょっとね、性転換しようかと思ったんだけどね、辞めた!やっぱり、るかは捨てられない」
「え!?ついに男に手を出したの?もう、信じられない。呆れたわー」
「ちょっと、呆れって!まあ、でも、ですよねえー。自分でも自分に呆れた。けど、これで一冊書けそうだわ」
「またその謎のポジティブ。もうあと一週間実家いたかったなー。あぁーあ」
智はその夜、空っぽのメールボックスを確認してから、ともみんのアカウントを削除した。
ロッキーの新しい恋の成就を祈りながら。




