箪笥
好き嫌いがないって困りますよね?
そんな1話です。ではどうぞ!!
不思議な気分だ。
まだ出会って間もない女の子とベッドを買いに行く。
こんなことが普通あるだろうか?
普通の人ならこんな経験をしたことがないだろう。
俺はそんなことを考えながらベッドを選んだ。
別に大きくなくても構わないし、好みとか記憶もない故どんなものでも構わない。
ただし、折り畳みじゃないと幅をとる。
それだけを気にしていたが、、、
問題は服の方だった。
“好みがない”
これは大いなる問題だった。
人はみな、持っている服を着るか、好みの服を買って着るだろう。
しかし、服を持っていなくて、好みのない人間はどうすればいい?
だから俺は、実莉に合う服を選んでもらった。
「私の好みで選んだから、少しファッションが偏ってるかも…」
っと言う実莉。
はっきり言って、そんなことはどうだって良い。
だって俺には好みがないんだから…。
俺はそんな感じで自分の着る服を手に入れた。
余った金は17万2387円。
俺は「いつも世話になってるから」っとその余ったお金のすべてを実莉に手渡した。
しかし「いらないよ」っと何度も断わる実莉。
「一体、それでは俺の気持ちはどうなる?」
俺はそう言って実莉にもう一度手渡した。
「わかった」 実莉は一言そう言って受けっとった。
家に帰ってからの話である。
部屋が少し狭かったので、部屋の掃除と共に、ベッドの配置と箪笥の移動をした。
さすがに、実莉の服が入った箪笥は少し重かった。
しかし、俺が何十キロもある箪笥を軽々と持ったことに実莉はびっくりしていた。
「うそ、、、1人で持てるなんて、、、」っと…。
それから少し後の話である。
俺は昼飯を食べ終え、手帳の解読に没頭していた。
金と力が欲しい。そうすれば支配者になれるのに…。
そこまでは思っていませんが、確かに金と力は欲しいです。