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俺は、そうしたことをした後に、家に実莉と一緒に食事を取った。
この時の、時刻は7時半。
いつもの変わらない、、、
というのはおかしいが、HESEのことを知る以前の生活に戻ることができた。
しかし、お別れが近いというか、そういったことで、少し食事中の空気は重たかった。
だが、そんな時、テレビを見ていた俺達の目に、何か見覚えのある建物が飛び込んできた。
それは、HESEの本部であった建物だった。
「あっ・・・」
そうやって、息を漏らすように、実莉は言った。
数日前の話が、今では数年も前の、ずっと経ってしまった過去のように思える。
「ああ・・・」
そうやって、俺も呟いた。
それは、お互い思ったことが同じだったから。
実莉の言いたいことも俺と同じだったから。
だが、政府にとっても痛手であった今回の件は、俺達の知っているようにはニュースで伝えらえなかった。
“民間企業の大事故発生により、ビルが全て炎上!!”
“残るのは建物の残骸と、人々の亡骸だけ!!”
しかし、それでいいと思った。
死んでいった仲間も含め、俺達のしたいことはできたのだから。
任務は達成できたのだから…。
だけど俺は―――――――――――――――