人生
人生とは不思議なものです。
どうすればいいのだろうか…?
自分が実際の人間ではなく、作られた人間だと知った今、どういう顔でどうやって生きればいいのか?
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俺にはまったく想像がつかなかった…。
いやっ、想像できなかったという方が正しいのか?
そんなことを考えても何の慰めにもならなかった。
俺が作られたクローン紛いな生命体だということは間違えないみたいだし、何よりも今までの俺達(俺と実莉)がしてきたことが物語っていたから事実としか言えなかった。
俺は絶望した。
人生というやつに…。
いやっ、自分になのか?
それすらもわからないまま、俺は1日を終わらせた。
俺が西郷という者の家で目を覚ました次の日…。
俺は俺について詳しく話を聞くことにした。
まず始めに、西郷家は西郷善治とその妻の清己、その子供の朱巳の3人家族であった。
しかし、遡ること15年前…。
時は善治と清己が結婚して3年目…。
善治は清己が子供を産めない体だということがわかったので、孤児院に行って1人の女の子を引き取ることにした。
・・・それが朱巳である。
朱巳は実に明朗闊達な子であり、成績も優秀であった。
朱美は現在23才であり、父と同じで公務員をやっている。
っと言っても善治の方は今から3年前に喧嘩が原因で退社しているので、もう同じではないのだが…。
祭りに行ってきます。