スーツケース
記憶喪失の続きですが、あんまり話は進んでいません。
今回のキーワードはスーツケースだけなので、それだけ知ってもらえれば結構です。
俺はいったい…。
俺はそんなことを考えて寝ることになった。
彼女の名前は、西条実莉。
なんと彼女は、俺の世話を1週間もしてくれていた。
そんな彼女は現在、高浦沢大学に通う4年生であったため、高校生か大学生だと思った自分を情けなく感じた。
彼女の卒業後の進路はすでに決まっていた。
彼女は内定を親戚の家からもらったので、もはや遊びたい放題の毎日を過ごしていた。
そんな生活をしていた夏休み、外に遊びに出かけようとした時に、彼女は俺を見つけそれ以来世話をしてくれている。
正直、体とかはどのように拭いてくれていたのか?
そこはむちゃくちゃ気になった。
しかし、俺が目覚めたのは12時過ぎだったので、詳しい話はまた明日となってしまった。
俺が朝目覚めたのは、9時半だった。
その時すでに彼女は起きていて、朝食を作っていた。
だから、それからしばらくして「ご飯出来たよ!」っと声をかけられた。
白米に卵焼きに味噌汁…。
彼女は1人暮らしの生活をしているので、ご飯が朝からしっかりしていた。
そんな彼女の作った卵焼きを口に運ぶ。
正直、うまい。
今までの卵焼きの味などこれぽっちも思い出せないが、実莉の卵焼きはうまいと思った。
俺はそんなことを思いながら「うまいな!この卵焼き」っと言った。
すると、実莉は少し照れながら「ありがとう」っと言ってくれた。
少し会話がなくなってきたころ、、、
俺は気になっていた本題に入ることにした。
「あのさ、俺を拾ってくれたとき、俺は何も持ってなかったの?」
少しの間をあけて、彼女は立ち上がり机から離れた。
何をするつもりなのか……?
まったく想像がつかなかった。
だが、そんな俺の目の前に彼女はスーツケースを持って現れた。
卵焼きは人によって味付けやなんやらが変わりますよね…。
ちなみに私の作る卵焼きはなかなか美味ですよ。