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5月のいつかの日のこと
あの日は、気持ち悪いくらいの晴れだった。
モテない男。
ずっと、そうだった。
なのに。
あの日だけ、かなりモテた。
若い女性ばかりに。
「体調悪そうですけど、大丈夫ですか?」
「はい。いつものことですから」
若い女性に話し掛けられたのは、これがほぼ初めてだった。
その先は、特に何もなく、別れた。
「すみません。駅はどっちですか?」
「こっちの方向にまっすぐ歩けば、着きますよ」
「ありがとうございました」
また、若い女性だった。
これをモテたと、解釈していた。
今まで、ずっと。
特に、会話はしていないのに。
暑さがスゴかったから、錯覚したか。
今、気付いたが、二人にしか話し掛けられていなかった。
今も5月。
今も、気持ち悪いくらいの晴れだ。
そして、今も、あの日の女性の隣にいる。




