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2回目からの正直
私は、初めてじゃない。
でも、初めてってことにした。
初めてって聞くと、少しハードルが下がるから。
上手いわけじゃないし。
実力は、初めてに近いわけだし。
「ガターだよ」
「ヘタだね」
ボウリング好きの運動音痴。
そんな友達が、ヘタ呼ばわりされている。
私も、こうなる運命だった。
でも、初めてという予防線を張った。
このメンバーのなかに、ボウリングに一緒に行った人がいなくてよかった。
「ストライクだ、すごい」
「やっぱり上手いね」
私の2投目が近づく。
苦しかった。
初めての気持ちで、3桁を超えた通算投球回数に、投球回数をひとつ、加算させていかなくてはならないから。
「私、実は5回目くらいなの、ボウリング」
そう打ち明けてから、投げた。
綺麗な音で、ピンはすべて倒れていった。
「おーっ、すごい」
「ストライクだよ」
人生初ストライクだった。
両手を上にあげて、待ち構える友達たちは、ニコニコと笑っていた。




