↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神様候補の転生者は異世界のんびり生活を所望する  作者: sato
第四章 行商仕入れ旅編
98/406

第六話 まさか、転生者だったりして

僕達は馬車に揺られ、北に向かって旅を続けている。


「シャルロッテ、スピードを落としてくれ!」


僕がそう言うと、シャルロッテはスピードを落とした。

体力が有り余っているのか、相変わらずスピードを出し過ぎてしまう。


「シャルロッテ、ありがとう。もう少ししたら、お昼ご飯だからな」


「ヒヒーン!」


◇


僕達は街道脇の開けている場所に馬車を止め、昼食を取る事にした。


「シャルロッテ、お疲れ様。あまり、暴走しないでくれよ」


「ヒヒーン!」


シャルロッテは、首を縦に振って僕に顔を摺り寄せて来た。


「前から思ってたんだけど、シャルロッテは僕の言葉を良く理解しているな。まさか、転生者だったりして」


シャルロッテは、首を縦に激しく振った。


「嘘だろ! 本当に転生者なのか?!」


また、首を縦に激しく振った。


そんなところに、シロンがやって来た。


「ご主人、やっと気が付いたニャ。シャルロッテは、元日本人ニャ!」


「シロン! 知ってたなら、早く言えよ!」


「シャルロッテは、ライバルニャ。ご主人に、メロメロニャ!」


「ヤキモチか? シロンは、意外と意地悪だな」


「そうニャ! 女の戦いニャ! そんでもって、ご主人はシロンのものニャ!」


「僕は、シロンのものじゃないぞ。僕は、僕のものだ」


「そんなのつれないニャ」


「それで、シャルロッテは人の言葉を話せないんだよな?」


「その通りニャ。けど、シロンには分かるニャ」


「そう言えば、シロンは《動物語》スキルがレベル2だったな」


シャルロッテが元日本人だと知って、扱い方を考えないといけないと思った。

それにしても、元日本人の転生者が多すぎる。


「シャルロッテ、気付いてやれなくてごめんな。これからは、元日本人として接するよ」


「ヒヒーン!」


シャルロッテは僕に近付き、いつもより激しく頬ずりをした。


◇


お昼ご飯はシロンのリクエストで、稲荷寿司を作った。


オーソドックスなのと、刻んだ梅干しと紫蘇、しらすと胡麻、生姜の甘酢漬けなんかを酢飯に混ぜたのも作ってみた。

のんびりと料理をしてられないので、もちろん錬金術の《調理》能力を使った。


シャルロッテには、飼葉とバナナとパイナップルを与えた。

飼葉は錬金術でも作れたが、街や村で購入した物を食べさせている。


「ご主人、稲荷寿司美味しいニャ!」


「ヒヒーン!」


シロンとシャルロッテは、ご飯を食べて喜んでいる。


僕も食べてみる。


「うん、美味しいな」


「コン!」


稲荷寿司を食べてると、一匹の子狐が現れた。

エシャット村では見た事が無かったが、この辺りにはいるらしい。


「モフモフで、可愛いな」


「シロンの方が、モフモフで可愛いニャ! 動物枠は、もういっぱいニャ!」


「ヒヒーン!」


シロンとシャルロッテが、何か言っている。

だが、僕はそれを無視して、子狐に話し掛ける。


「お腹が減ってるのか?」


僕は稲荷寿司を一つ、皿に置いて差し出した。


「るーるるるる、るーるるるる」


そして、ドラマのまねをして子狐を呼んでみた。


すると、子狐はこちらに駆け寄り、稲荷寿司を食べ始めた。


「コン!」


子狐は食べ終わると、こちらを見て鳴いた。


「はは、可愛いな。もう一つ、食べるか?」


「コン!」


子狐は、僕の言葉に返事をした。


「このパターンは! まさか、転生者だったりして」


「違うコン!」


「こいつ、喋っちゃったよ。でも、違うって何だよ!」


「教えないコン!」


「稲荷寿司をあげるから、教えてくれよ」


「駄目コン! でも、稲荷寿司食べたいコン!」


「分かったよ。あげるよ」


僕は皿の上に、もう一つ稲荷寿司を置いてやった。

その時に、こっそり《鑑定》をしてみた。


「あれ、見えないや」


こんな事は、初めてだった。


「美味しかったコン! ご馳走様コン!」


そういい残して、子狐は草原に消えていった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。