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神様候補の転生者は異世界のんびり生活を所望する  作者: sato
第三章 お嬢様レベリング編
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第三十五話 ダンジョン攻略再開、そして終わりを迎える

2021/05/08 ユミナのステータスの武器と、シロンのステータスのアイテムの表記を修正しました。


2021/04/20 ステータス表記を追加し、一部内容の修正をしました。

僕達は用心の為、魔法で変装しダンジョン入場口に並んだ。


「あいつら、いるよ」


「いますね」


「本当、しつこいわね」


騒ぎから二日経ったいたが、子爵嫡男達は予想通り見張っていた。

その執念深さに、呆れてしまう。


「貴重な夏休みを無駄にして、大丈夫なのかな?」


「ダンジョンで、ユミナにいいとこ見せたいのよ」


「あら、エミリ目当ての人もいるわよ」


「うえっ!」


僕達が変装してるなんて、思いもよらないだろう。

素知らぬ顔をして、彼らの横を通った。


そして地下に下り人のいない場所へ行くと、ウォーベアーのいる地下十六階に《転移》した。



「上手くいったわね。あいつら、早く諦めてくれないかしら」


「顔を見られた時、緊張しました」


「それ分かる。大丈夫だと分かっていても、最初は不安だよね」


緊張が解け、そんな言葉が出てきた。


「午前中は、この階で体慣らしなのね?」


「地下十七階へ行くのは、午後からですね?」


「そうだね。この階のウォーベアーは相性良いけど、次のスノーウルフはそうはいかないからね」


彼女達の実力は、僕抜きでウォーベアーを倒せるまでになっていた。

武器の違いもあるけど、当時の勇者パーティーより強い気がする。


エミリとユミナは《経験値二倍》スキルがあるので、レベル上昇が早かった。

既に二人共、レベル26になっている。


シロンの経験値取得は普通なので、レベル21に留まっていた。



お昼になる頃には、彼女達の動きは良くなっていた。


昼食を済ませると、午後に備えエミリとユミナに《物理防御力》を付与したペンダントを渡した。

これは、シロンの首輪と同等の物である。


「うわっ、これ凄いね。無敵になった気がする」


「スノーウルフは群れで行動するし、動きが早いからね。高確率で、攻撃を受けると思った方がいい」


「そんなに、今までと違うんですか?」


「そうだね。だから、気を引き締めてね」


「はい」


「ちなみに、このアイテムは貸すだけだから」


「えー、頂戴よー!」


「エミリったら、無茶言わないの!」


「だってー」


「武器を強化して貰ったでしょ。高価なアイテムまで強請るなんて、欲深いわよ!」


「うー、ごめんなさーい」


どうやらユミナの説得で、エミリは諦めてくれたようだ。



「シロンはご主人のペットだから、何でも貰えるニャ」


「ずるーい!」


「羨ましいなら、ご主人の嫁になればいいニャ」


話しが終わったと思ったら、シロンが変な事を口走った。


「えっ、お嫁さん?」


その言葉に、ユミナが強い反応を示した。


ユミナは顔を真っ赤にし、あたふたして落ち着きが無くなった。


「ユミナー、落ち着きなよー。ニコル君が見てるよー」


「あっ!」


そして、ユミナは我に返った。


「でも、ニコル君のお嫁さんかー。有りだね」


ユミナがエミリの顔を見て、『えっ、本気なの?』と驚きの表情を見せた。

エミリはそれに対し、『ニッ』と笑って答えた。


「さあさあ、下の階に行くよ。集中しないと、危険だからね!」


「分かったー」


「分かりました」


「分かったニャー」


僕ははぐらかす様に声を掛け、準備万端で階段を降りた。



地下十七階に移動すると、待ち受けていたスノーウルフと戦闘が始まった。


「ニコル君の意地悪ー! こんなの無理ー! 七匹なんて多過ぎるー!」


「ニコル君、私も駄目です。一度にこの数は、対応しきれません」


「無理ニャー!」


僕達はスノーウルフ七匹に囲まれ、防戦一方になっていた。


エミリは炎を纏った剣で、ユミナは《魔法盾》二枚で、シロンは雷を纏った猫パンチで凌いでいる。

僕は彼女達に挟まれ、危ない時だけ手を貸した。


彼女達は防御力が上がっても、力では負けていた。

まともに追突されたら、飛ばされてしまう。


「それじゃ、一度奴等の動きを止めるね。《影縛り》×7」


僕は最近覚えた魔法を、スノーウルフに使った。

これは《闇属性魔法》の一種で、影を固定する事で動けなくできる。


これも、グルジット邸にあった魔法書で覚えたものだ。



「凄い。本当に動きが止まった」


「で、どうする?」


「試しに、一匹だけ魔法を解除してみて」


「分かった。準備はいい?」


「シロンが、行くニャ!」


「任せたわ!」


「いくよ」


そい言うと同時に、一匹だけ魔法を解いた。



「《充電》からの《放電》ニャ!」


シロンは全身に雷を纏わせ、稲妻の様に白い線を引きながら疾走した。

そして、スノーウルフの体に触れると一気に《放電》した。


『ビリ、ビリ、ビリ、ビリ、ビリ、ビリ・・・・・』


「ワオーーーーー!」


その攻撃に、スノーウルフは痺れて動けなくなった。


「今度は、私です。《光槍》」


『ズブッ!』


ユミナの放った光の槍が、スノーウルフの体を貫いた。


「キャウン!」


その一撃で、致命傷を負わせた。

これは《光属性魔法》がレベル3になって覚えた、威力抜群の魔法である。


「最後は、私ね。とりゃー!」


『ズサッ!』


エミリは《身体強化》を掛けた上に、炎を纏わせた剣でスノーウルフの首を切り落とした。


「やったわ!」


はっきり言って、オーバーキルである。



「ニコル君、今度は二匹お願い!」


「分かった」


こうしてスノーウルフとの戦闘は、最終日まで続いた。

結局彼女達だけでは、この階層をクリアする事はできなかった。


そして、それぞれの課題を残したまま、夏休みのレベル上げは終わった。



二人と一匹のステータスは、このようになっていた。


【名前】エミリ・ラングレイ

【年齢】十五才

【種族】人族

【性別】女

【職業】王立学園学生

【称号】-

【レベル】30

【体力】1750/1750

【魔力】1215/1215

【攻撃力】1650(150)

【物理防御力】1550(150)

【魔法防御力】90

【筋力】150

【敏捷】150

【持久力】120

【精神力】60

【知力】90

【運】90


【固有スキル】魔眼(Lv3)/経験値獲得2倍(固定)

【スキル】剣術(Lv4)/盾術(Lv2)/体術(Lv2)

      魔力感知(Lv3)/危機感知(Lv3)

      魔力操作(Lv3)/魔法言語(Lv2)/身体強化(Lv2)

      礼儀作法(Lv2)/ダンス(Lv2)/騎乗(Lv2)

【魔法】火属性魔法(Lv2)/水属性魔法(Lv2)/風属性魔法(Lv2)/土属性魔法(Lv2) 

     氷属性魔法(Lv2)/生活属性魔法(Lv2)   

【武器】ミスリルコーティングの鋼の剣(攻撃力:+1500)・(強靭(中)付与)・(腐食耐性(中)付与)・

    (魔法属性付与機能)

【防具】鋼の鎧(物理防御力:+400)・(軽量化(小)付与)・(防汚(小)付与)

【アイテム】ペンダント(物理防御力付与:+1000)



【名前】ユミナ・グルジット

【年齢】十五才

【種族】人族

【性別】女

【職業】王立学園学生

【称号】-

【レベル】30

【体力】1070/1070

【魔力】1895/1895

【攻撃力】310(60)

【物理防御力】1360(60)

【魔法防御力】480(180)

【筋力】60

【敏捷】90

【持久力】90

【精神力】210

【知力】210

【運】90


【固有スキル】過去未来視(Lv3)/経験値獲得2倍(固定)

【スキル】杖術(Lv2)/弓術(Lv1)/体術(Lv1)

      魔力感知(Lv4)/危機感知(Lv2)

      魔力操作(Lv4)/魔法言語(Lv4)/魔法待機(Lv3)

      礼儀作法(Lv3)/ダンス(Lv3)/料理(Lv3)

【魔法】光属性魔法(Lv3)/結界属性魔法(Lv3)/防御属性魔法(Lv3)/聖属性魔法(Lv3)

     生活属性魔法(Lv3)

【武器】ミスリルコーティングの魔法の杖 (攻撃力:+250)・(魔法威力増:200%)・

    (魔力消費減:50%)・(魔力回復(中)付与:全魔力回復所要時間0.5H)・(詠唱短縮付与)

【防具】魔法のローブ(物理防御力:+300)・(魔法防御力:+300)・(防汚(中)付与)

【アイテム】ペンダント(物理防御力付与:+1000)



【名前】シロン

【年齢】一才

【種族】猫

【性別】雌

【職業】ニコルのペット

【称号】-

【レベル】24

【体力】1350/1350

【魔力】1350/1350

【攻撃力】148

【物理防御力】1048(48)

【魔法防御力】48

【筋力】148(48)

【敏捷】340(240)

【持久力】148(48)

【精神力】48

【知力】48

【運】240


【固有スキル】壁抜け(Lv3)/[?]

【スキル】超視力(Lv2)/超聴力(Lv2)/超嗅覚(Lv2)/超回復(Lv2)

     魔力感知(Lv2)/危機感知(Lv2)

     魔力操作(Lv2)

     動物語(Lv2)/人語(Lv2)/魔法言語(Lv1)

【魔法】雷属性魔法(Lv2)   

【武器】-

【防具】首輪(物理防御力:+1000)

【アイテム】首輪のアクセサリー

      (詠唱短縮付与)・(魔力回復(中)付与:全魔力回復所要時間0.5H)・

      (筋力:+100)・(敏捷:+100)・(持久力:+100)


夏休み前に比べると、大幅なレベルアップである。


密かに目標にしていたダンジョンクリアはできなかったが、彼女達は満足していた。

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