表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/400

第八話 僕の能力と二つの誓い

2021/04/15 ステータス表記を追加し、一部内容の修正をしました。


2020/09/03 一部内容の修正をしました。


第一章が長くなりそうなので、ダイジェストでお送りします。

五歳の誕生日から六ヵ月が過ぎ、僕は既にレベル35になっていた。


ステータスは、次の通りだ。


【名前】ニコル

【年齢】五歳

【種族】人族

【性別】男

【職業】大錬金術師の卵

【称号】-

【レベル】35

【体力】650/650

【魔力】65000/65000

【攻撃力】56

【物理防御力】56

【魔法防御力】56

【筋力】56

【敏捷】56

【持久力】56

【精神力】56

【知力】120

【運】56

【賢者の石魔力量】21,391,070

【スキルポイント】19


【固有スキル】大魔導錬金術(Lv10)/検索ツール(Lv10)/亜空間収納(Lv10)

【スキル】魔法言語(Lv1)

【魔法】空間属性魔法(Lv10)/生活属性魔法(Lv3)

【武器】-

【防具】-

【アイテム】-


レベルが上がっても、《魔力》以外相変わらず数値は低かった。


しかし、レベル10の上限まで上げた三つの固有スキル《大魔道錬金術》・《検索ツール》・《亜空間収納》は、僕が思っていたより遥かに強力だった。


《大魔道錬金術》は、知識と物質と魔力があれば、あらゆる物が作れた。


《検索ツール》は、検索範囲と情報量が圧倒的に増え、便利な機能が色々と追加された。


《亜空間収納》は、《収納量無制限》と《時間停止》に加え、収納内で錬金術が行えた。



最初に試みて失敗した錬金術《金》の練成は、今では余裕で行える。


それだけではなく、《ダイヤモンド》・《ミスリル》・《アダマンタイト》・《ヒヒイロカネ》、そして究極の魔法金属 《オリハルコン》という付加価値の高い鉱物まで練成できるようになった。


そして、これらを練成する事で大量の魔力を消費し、大量の《経験値》を獲得した。

お陰で、短期間でレベルアップする事となった。


ちなみに、《金》と《オリハルコン》では、百倍以上の消費魔力の差がある。


しかし、この様な物ばかり練成してレベルを上げるのは、『何かが違う』と当時思った。


『錬金術という特殊能力で、生活に困る事無くのんびり楽しく暮らそうと思って、異世界転生したんだよな』


『簡単にレベルが上げるのは嬉しいけど、目的からずれてる気がする』


『限りある魔力、もっと《実用性》のある物を作るべきだろう』


僕は錬金術の使用目的を、この時考え直した。



僕は将来成人した時の事を考え、錬金術で《商品》となる物を大量に作る事にした。


そこで《検索ツール》は、僕に高度な錬金術の知識を与えてくれた。

《動画》機能が加わり、作業工程をイメージしやすくなった。


それに加え《知力》が上がった事で理解力も増し、《魔道具》や《魔法回復薬》が作れる様になった。

《大魔道錬金術》の《魔道具プログラム作成》能力を使えば、高性能の魔道具も作れた。


また、魔道具の燃料に必要な《魔石》・《魔結晶石》・《魔導石》も、錬金術で作ってしまえた。



《大魔道錬金術》の《属性付与》能力では、《亜空間収納》を付与し《時間停止》の《魔法袋》が作れた。

超ハイスペックな為、《10000MP》も魔力を消費してしまう。


巷でハイスペックと言われてる《ダンジョン産》の物より、数段上だ。(検索ツール調べ)



そして、《亜空間収納》内で錬金術が使える様になり、素材を取り出さなくてもいいので場所と時間を選ぶ必要が無くなった。


この能力のお陰で、《亜空間収納》内で料理も作れてしまう。

《検索ツール》と連動させれば、地球の《ファミレス料理》も作れるという訳だ。


食堂やレストランを開くなら、凄く便利な能力である。

だけど、この事は迂闊に明かさない。


巷で、大変な騒ぎが起こる気がしたのだ。



また、異世界チートの代名詞の一つ、《転移魔法》を苦労の末やっと覚えた。


《検索ツール》で探した呪文に《音声再生》機能があり、それをマネしたが全然上手くいかなかった。

《魔法言語》の発音とテンポに、酷く苦戦したのである。


ステータスの《知力》が上がって、最近やっと発音できるようになった。

習得するまでに、《五百回》は呪文を唱えているだろう。


魔法が成功した時、ステータスのスキル欄に《魔法言語(Lv1)》、魔法欄に《空間属性魔法(Lv1)》とその下位に《転移魔法》が加わった。

ステータスに加わった魔法が《無詠唱》で発動した時には、思わずにやけてしまった。


転移距離は《空間属性魔法》のレベルに比例するようで、上限のレベル10まで上げてある。

その結果、いった場所あれば距離に関係なく転移できるようになった。


その後、その他の《空間属性魔法》と、《生活属性魔法》を覚えレベル3まで上げた。

それらは《魔法言語》スキルを獲得した為、一回で成功した。


《生活属性魔法》を覚えた理由は、我が家にシャワーや風呂が無くトイレのトイレットペーパーも無いので、非常に有用なのである。



前世の記憶を取り戻し六ヶ月が過ぎて、僕はしみじみ思った。


「神様はどうやら僕に、とんでもない能力を授けてくれたようだ」


そして、こうも思った。


「でも、幼い内に何でもできちゃうと、能力に甘え《駄目人間》になりそうだ。それに、楽しみは将来にとっておくという考えもある。少し、自重したほうがいいかな?」


僕はしばらく無言で考え、こう誓った。


「成人するまで、錬金術を使った金儲けはしない」


「魔法は、魔法書を買って勉強する」


「うん、取り合えずこの二つだな」


この誓いを守れるか分からないけど、異世界で《駄目人間》にならないよう気を付ける事にした。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ