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神様候補の転生者は異世界のんびり生活を所望する  作者: sato
第三章 お嬢様レベリング編
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第十九話 今日は休みって言ったよね

翌日、僕は女子二人と一匹の要望を聞いていた。


「二人とも、今日は休みって言ったよね」


そう、昨日ダンジョンを出る時、せっかくだから一日休もうという事になっていた。


「何、言ってるの? 武器を強化したんだから、試さない訳にいかないじゃない」


「私も、同感です」


「ご主人、諦めるニャ」


「みんな、元気だね。じゃあ、午後からでいいかな?」


僕は、彼女達の熱意に負けてしまった。



僕達は、ダンジョンの入り口でお金を払い入場した。


施設内で、試験に受かったらしい例の子爵嫡男を見掛けたが、僕らはフードを被っていたので気付かれる事は無かった。

そして今は、オーガのいる地下十階にいる。


「ハハハッ、凄い凄い。昨日までと、全然違う。スッパスパ切れる!」


そう言いながら、エミリはオーガを切り刻んでいく。


「呪文を杖に記憶させるなんて、凄いです。魔法名だけで、発動できます。《光矢》《光矢》《光矢》《光矢》《光矢》」


そう言いながら、ユミナは別のオーガに五連続の魔法を食らわす。


「凄いニャ。楽々避けれるニャ。猫パンチからのヒット・アンド・アウェイだニャ」


そう言いながら、シロンは残りのオーガ二匹を自分に引き付けている。


「みんな、のりのりだね。怪我しないでよ」


「「「はーい(ニャ)!」」」


僕は彼女達を守る為、魔法盾をスタンバイさせている。

しかし、彼女達の武器やアイテムを強化したお陰で、常に戦闘が優位に繰り広げられ手を出す必要が無かった。



この階に転移して来てから、三時間程が経った。


「ここまで武器の性能が上がると、戦闘が随分楽ね。ニコル君に感謝だわ!」


「本当にそうね。ニコル君、ありがとうございます」


「ご主人、ありがとニャ」


「みんなが成長する姿を見ていて、僕も嬉しいよ。この分なら、次の階へ行ってもいいかな」


「ほんとに、やったー」


エミリは、喜んでいた。

ユミナとシロンも声に出さないが、嬉しそうにしている。


「でも、今日は中途半端な時間だから、階段を下りて明日からにしようか?」


「「「はーい(ニャ)!」」」



安全地帯にある階段まで行くと、すぐ横の五階毎にある中ボスの部屋の前で、なにやら揉めていた。


「おらー、手前等どきやがれー!」


「イッヒッヒッ、殺っちゃうよ」


「ぶへへへ!」


「あんたら、素直に言う事を聞いたほうがいいわよ。こいつら、何するか分からないから」


「何、言ってんだ! 俺らだってずっと待ってんだ。後ろに並べよ!」


「「「「「そうだ、そうだー!」」」」」


「うるせーーー! ごちゃごちゃ言ってねえで、退きやがれー!」


そこに、重低音の大声が木霊する。

その声の主は、このパーティーのリーダーだった。


「「「「「「「「「「ひいいっ!」」」」」」」」」」


「も、もしかして、こいつら極悪パーティーの《ミノタウロスの斧》じゃねえか?」


「うっ、だったら俺らやばいぞ。やつら、Cランクだ」


「あら、私達の事知ってるの? そうよ、私達は《ミノタウロスの斧》よ。だったら、分かるわよね」


「わ、分かった。こんなところで、余計な怪我をしたくねえ。順番を譲る」


「おいら達も」


「俺らもだ」


「あたいらも、譲るよ」


そこにいたパーティーは、全て《ミノタウロスの斧》に順番を譲った。


すると、そんな様子を窺っていた僕達に、気付いた奴がいた。


「兄貴、あそこに綺麗なねーちゃんがいますよ」


案の定、テンプレな台詞を言っている。


「みんな、下へ行こう」


「「「うん(ニャ)」」」


僕らは絡まれる前に、階段へ向かった。

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