第十三話 お嬢様達の魔物討伐
2021/05/08 ニコルのステータスのアイテムの表記を修正しました。
2021/04/18 ステータス表記を追加し、一部内容の修正をしました。
2020/08/03 シロンのスキル《毒耐性》について加筆しました。
シロンが、ウサギの魔物ホーンラビットを三匹連れて来た。
「おまたせニャー!」
頭に十五センチ程の一本の角があり、飛び跳ねて角で攻撃してくる。
しかし動きは単純なので、油断しなければ攻撃を受ける事は無い。
「みんな、気を付けて!」
「「「はい(ニャ)!」」」
ユミナは呪文を唱え魔法の盾を展開し、ラビット一匹の動きを止めた。
エミリは鋼の剣で、角攻撃してくるもう一匹の動きを止めた。
そして、残りの一匹はシロンを追い駆けている。
エミリはすぐさま剣で両断し、ユミナは魔法で光の矢を放ち仕留めた。
二人とも、なかなかの手際である。
しかし、シロンは攻撃手段を持たないので、逃げ回るだけであった。
『ゴチンッ』
シロンが壁抜けをしたところ、ホーンラビットが壁に突っ込んで脳震とうを起こした。
『ザシュッ!』
そこにエミリがやって来て、剣で止めを刺した。
「やったね!」
「やりました!」
「やったニャ!」
「みんな、魔物の初討伐おめでとう。なかなかやるね」
二人と一匹は、照れくさそうに笑った。
ちなみにドロップ品は、魔石三個とホーンラビットの肉が一塊である。
そして、今の彼女達のステータスは、この様になっていた。
【名前】エミリ・ラングレイ
【年齢】十五才
【種族】人族
【性別】女
【職業】王立学園学生
【称号】-
【レベル】8
【体力】650/650
【魔力】445/445
【攻撃力】540(40)
【物理防御力】440(40)
【魔法防御力】24
【筋力】40
【敏捷】40
【持久力】32
【精神力】16
【知力】24
【運】24
【固有スキル】魔眼(Lv3)/経験値獲得2倍(固定)
【スキル】剣術(Lv3)/盾術(Lv2)/体術(Lv2)
魔力感知(Lv2)/危機感知(Lv2)
魔力操作(Lv2)/魔法言語(Lv1)
礼儀作法(Lv2)/ダンス(Lv2)/騎乗(Lv2)
【魔法】火属性魔法(Lv1)/水属性魔法(Lv1)/風属性魔法(Lv1)/土属性魔法(Lv1)
氷属性魔法(Lv1)/生活属性魔法(Lv1)
【武器】鋼の剣(攻撃力:+500)・(強靭(小)付与)・(腐食耐性(小)付与)
【防具】鋼の鎧(物理防御力:+400)・(軽量化(小)付与)・(防汚(小)付与)
【アイテム】-
【名前】ユミナ・グルジット
【年齢】十五才
【種族】人族
【性別】女
【職業】王立学園学生
【称号】-
【レベル】8
【体力】410/410
【魔力】685/685
【攻撃力】66(16)
【物理防御力】316(16)
【魔法防御力】348(48)
【筋力】16
【敏捷】24
【持久力】24
【精神力】56
【知力】56
【運】24
【固有スキル】過去未来視(Lv3)/経験値獲得2倍(固定)
【スキル】杖術(Lv1)/弓術(Lv1)/体術(Lv1)
魔力感知(Lv3)/危機感知(Lv1)
魔力操作(Lv3)/魔法言語(Lv3)/魔法待機(Lv2)
礼儀作法(Lv3)/ダンス(Lv3)/料理(Lv3)
【魔法】光属性魔法(Lv1)/結界属性魔法(Lv1)/防御属性魔法(Lv1)/聖属性魔法(Lv1)
生活属性魔法(Lv1)
【武器】魔法の杖(攻撃力:+50)・(魔法威力増:200%)・(魔力消費減:50%)
【防具】魔法のローブ(物理防御力:+300)・(魔法防御力:+300)・(防汚(中)付与)
【アイテム】-
【名前】シロン
【年齢】一才
【種族】猫
【性別】雌
【職業】ニコルのペット
【称号】-
【レベル】2
【体力】250/250
【魔力】250/250
【攻撃力】4
【物理防御力】1004(4)
【魔法防御力】4
【筋力】4
【敏捷】20
【持久力】4
【精神力】4
【知力】4
【運】20
【固有スキル】壁抜け(Lv2)/[?]
【スキル】超視力(Lv1)/超聴力(Lv1)/超嗅覚(Lv1)/超回復(Lv1)
動物語(Lv2)/人語(Lv2)
【魔法】-
【武器】-
【防具】首輪(物理防御力:+1000)
【アイテム】-
エミリとユミナは固有スキルに《経験値獲得2倍》を持っており、普通の人より成長が早かった。
そして、エミリが《魔眼》を持っている事は知っていたが、ユミナが《過去未来視》を持っている事に驚かされた。
また、二人は多くの魔法に適正があった。
エミリの魔法は攻撃型に偏り、ユミナは攻撃もできる守備支援型だった。
二人の組合せは、バランスがいいとも言えた。
一方シロンは、《壁抜け》と《?》の固有スキルを持っている。
《?》が気になるところだが、今は分からない。
通常スキルに、やたらと《超》が付いているのが特徴的だ。
以前、『《毒耐性》がある』と言っていたが、スキルは持っていなかった。
食事が大丈夫なのは、単に体質の問題なのかもしれない。
そして、魔法の方は今のところ使えない。
ちなみに僕は、グルジット家で中級までの魔法書を見せて貰い、ちゃっかり複製して使える魔法も増えた。
ステータスは、こんな感じだ。
【名前】ニコル
【年齢】十五歳
【種族】人族
【性別】男
【職業】(本業)大魔導錬金術師・見習い商人
【称号】-
【レベル】158
【体力】2410/2410
【魔力】241000/241000
【攻撃力】1232(232)
【物理防御力】1232(232)
【魔法防御力】1232(232)
【筋力】232
【敏捷】232
【持久力】232
【精神力】232
【知力】472
【運】232
【賢者の石魔力量】477,533,611
【スキルポイント】140
【固有スキル】大魔導錬金術(Lv10)/検索ツール(Lv10)/亜空間収納(Lv10)
【スキル】剣術(Lv10)/体術(Lv10)
魔力感知(Lv5)/危機感知(Lv10)
魔力操作(Lv10)/魔法言語(Lv1)/身体強化(Lv10)/威圧(Lv1)/瞬動(Lv5)
農業(Lv1)/採取(Lv1)/狩猟(Lv1)/採掘(Lv1)/御車(Lv1)/騎乗(Lv1)/料理(Lv1)
【魔法】火属性魔法(Lv1)/水属性魔法(Lv1)/風属性魔法(Lv1)/土属性魔法(Lv1)
氷属性魔法(Lv1)/雷属性魔法(Lv1)/光属性魔法(Lv1)/闇属性魔法(Lv1)
聖属性魔法(Lv1)/空間属性魔法(Lv10)/防御属性魔法(Lv1)/結界属性魔法(Lv1)
重力属性魔法(Lv1)/付与属性魔法(Lv1)/無属性魔法(Lv1)/生活属性魔法(Lv3)
【武器】魔鋼の片手剣(攻撃力:+1000)・(強靭(中)付与)・(腐食耐性(中)付与)
【防具】オーガの皮鎧(物理防御力:+1000)・(魔法防御力:+1000)・(防汚(中)付与)
【アイテム】指輪(魔力回復(超特級)付与:全魔力回復所要時間8H)
ネックレス(状態異常耐性(超特級)付与:完全耐性)
さすが、《魔法省副大臣》の書庫である。
魔道具屋には無い、珍しい物が揃っていた。
◇
三時間程が過ぎ、僕達は地下四階まで進んだ。
彼女達からすれば魔物が弱かったので、頃合を見て《転移魔法》で次の階に移動した。
その間エミリとユミナはレベルが一つ上がり、シロンは三つ上がっていた。
「お昼ご飯にしようか?」
「さんせー!」
「そうですね」
「お腹すいたニャ」
「それじゃ、借家に戻るよ」
「そうね。トイレにも行きたいし」
「エミリ! はしたないわよ」
「しょうがないじゃない。ユミナだって、行きたいでしょ」
「気を使って、ニコル君は言わなかったのに」
「ごめん、ごめん」
◇
僕達は、《転移魔法》で借家へ帰った。
そして、ユミナ一人に食事を作らせるのは、かなりの負担になる事に気付いた。
「ユミナ。疲れてるだろうから、ダンジョンに行く日は僕が昼食を作るよ」
「えっ、でも」
「ユミナ。ニコル君のお言葉に、甘えちゃいなさいよ!」
「錬金術で簡単にできるから、その方がいいニャ!」
「そっ、それじゃ、よろしくお願いします」
僕が昼食を作る間、二人は用事を済ませに行った。
この場にいるのは、シロンだけだった。
「お手頃のハンバーガーと、フライドポテトでいいかな?」
「さんせーニャ!」
シロンは、ジャンクフードが好きだった。
僕はあっという間に錬金術で調理し、ダイニングルームのテーブルに並べた。
「あっ、ハンバーガーとフライドポテトだー!」
「懐かしいですね」
「ご主人のは、凄く美味しいニャ」
「そうなの? 早く、食べよう!」
僕達はテーブルに着き、『いただきます』を済ませた。
「何これ、オイスイー! このハンバーガー、何の肉を使ってるの?」
「本当に美味しいです」
「驚くかもしれないけど、魔物の肉だよ。ミノタウロスとブルドボアの肉を、半々にしたんだ」
「えっ、魔物なの? 初めて食べた。でも、これだけ美味しかったら、毎日食べたい!」
「魔物と聞いて驚きですけど、『美味しい』が勝ってます!」
「シロンは、もう何回も食べてるニャ!」
シロンは、変な自慢をしていた。
「僕も最初は恐る恐るだったけど、《鑑定》で上質肉ってなってたからね」
「魔物も、捨てたもんじゃないわね」
「このお肉、補充したいです」
「君達が頑張れば、何とかなるんじゃないかな? でも、こいつら結構強いよ」
「ブー! ニコル君、手伝ってよー」
「どうしようか?」
こうしてお昼を借家で過ごし、休憩してダンジョンへ戻った。




