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神様候補の転生者は異世界のんびり生活を所望する  作者: sato
第二章 王都行商編
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第三十六話 上質肉確保とパーティー臨時加入

2021/05/07 ステータスのアイテムの表記を修正しました。

2021/04/17 ステータス表記を追加しました。

朝食を済ませ、皮鎧と剣を装備してエーテルの街に転移した。


今回は、ちゃんと入場料を払ってダンジョンに入った。


「どの階層がいいかな。人も魔物もあまり多くないほうがいいんだけど、いきなり強い魔物だと落ち着いて呪文を唱えられないよな」


僕は地下三階に転移で移動し、コボルトを相手に攻撃魔法の練習をする事にした。

なるべく人のいないところを探したが、この階層だと初心者パーティーがかなりいる。


「人が多いけど、しょうがない。早く一通り魔法を覚えて、ミノタウロスの肉を確保しに行こう」



初級魔法を一通り覚えて、そろそろミノタウロスのいる階層に行こうかと考えていると、突然声を掛けられた。


「あれ、ニコルか?」


振り向くと、そこにはダンジョン探索者試験で一緒になったカインさんがいた。


「カインさん、久しぶりです。同じ階層にいたんですね」


「おいおい、俺達は同期なんだ。『さん』付けは止めてくれよ。《カイン》でいいぜ」


「分かったよ。カイン」


「ああ、それでいい。それより、ニコルは魔法使いだったんだな。この階で噂になってたぞ。魔法を打ちまくってる奴がいるって」


「えっ、ほんとに。魔法を覚え立てで、夢中になっちゃったよ」


「へー、そうなんだ。ところで魔力量も多そうだな」


「うん、そうだね。普通の人より多いみたいだ」


そこで、カインが考える。


「なあ、ニコル。俺達と臨時のパーティーを組まないか? ニコルがいれば、下の階に行けそうだ」


『肉の確保を考えていたけど、いつでもできるしいいか』


僕はカインの提案を、受け入れる事にした。


「うん、いいよ」



パーティーの人達と自己紹介が終わり、カインの要望通り下の階へ進んだ。


地下四階の魔物は、ゴブリンである。


「ニコル、すげーな。《無詠唱》で魔法が使えるんだ。それに杖も使ってない」


「そ、そうだね」


『無詠唱って、やっぱりチートなんだよな。だけど、呪文は完全に覚えて無いし、魔法書を片手に持ちながらだとかっこう悪い』と、心の声。


「ニコルだったら、王国魔術師になれるんじゃないか?」


「そんな事ないよ。そんなに甘いものじゃないだろう」


「そうか? でもなー」


その後も魔物の討伐を続けたが、僕はなるべく控えめにした。



僕らは今ダンジョンを出て、夕食を食べ終わったところだ。


「ニコル、本当に要らないのか?」


「うん、大丈夫。本業の行商で、儲けてるからね」


「そうか、悪いな。それじゃパーティーの正式加入はどうだ?」


「ごめん。ダンジョンに来た理由は、行商中に身を守れるようになりたかっただけなんだ」


『僕は最近、嘘つきだ。ごめんよ、カイン』


「分かったよ。残念だが、しょうがない。諦める」


カインは、手を差し出してきた。僕も手を差し出し、握手を交わす。

そして、別れを告げる。


「みなさん。それじゃ、また」


「「「「またな(ね)」」」」


今度いつ会えるか分からないけど、パーティーを組むのもいいものだなと思った。



翌日、早速ダンジョンに来ていた。


「ミノタウロス相手に、初級魔法は効かないな」


通常の初級魔法だと効目が無い為、《魔力操作》スキルで魔力を多く込めて魔法を放った。


「ブモーーー!」


「おっ、効いてる。でも、まだ足りないか」


今のは、魔力十倍の《風刃》。


「今度は、魔力十五倍の《風刃》だ!」


『ヒュン』


ミノタウロスの首が吹っ飛んだ。


「ほー、魔力十五倍ならいけるか」


僕の魔法は、レベルの数字と同じ量しか魔力を消費しない。

威力を上げるには、《魔力操作》スキルで魔力を増やせばよかった。

《風属性魔法》の《風刃》はレベル2の魔法なので、十五倍だと30MPを消費する。


「よし、この調子で肉を確保しよう」


僕はこの後も、いろいろな魔法を試し魔物を狩り続けた。



「いやっほー、上質肉が大量だ」


他に人がいなかったので、狩りまくってしまった。

ミノタウロスの他に、ブルドボアの肉も手に入れた。


「これでも充分満足なんだけど、ここまで来たら行くでしょ」


最後に、ラスボスのギガントミノタウロスを倒しに行く事にした。


「相変わらず速いや。アレンさんのように、《瞬動》が使えると楽なんだけどな」


《身体強化》を掛け、しばらく追い駆けっこをしていた。

試験の時のアレンさんを思い出し、その動きを何度もチャレンジする。

しかし、上手くいかなかった。


「くそー、どうしてだ」


上手くいかず苛立っていると、ギガントミノタウロスの動きが《瞬動》に似ているのを思い出した。


「あいつ早く動くとき、脚に大量に魔力を流してるのか?」


その事に気付き、アレンさんの動きを思い出しながら脚に魔力を込めると、一瞬で風景が変わった。


「できたのか?」


いつものウインドウが現れ、《瞬動》スキルを取得した事を伝えてきた。


「ハハッ、やった。できた」


その後《瞬動》スキルに慣れるまで何度も特訓し、最終的にレベル5まで上げた。



そんな僕の今のステータスは、こんな感じである。


【名前】ニコル

【年齢】十五歳

【種族】人族

【性別】男

【職業】(本業)大魔導錬金術師・見習い商人

【称号】-

【レベル】158

【体力】2410/2410

【魔力】241000/241000

【攻撃力】232

【物理防御力】232

【魔法防御力】232

【筋力】232

【敏捷】232

【持久力】232

【精神力】232

【知力】472

【運】232

【賢者の石魔力量】456,246,789


【スキルポイント】140

【固有スキル】大魔導錬金術(Lv10)/検索ツール(Lv10)/亜空間収納(Lv10)

【スキル】剣術(Lv10)/体術(Lv10)

     魔力感知(Lv5)/危機感知(Lv10)

     魔力操作(Lv10)/魔法言語(Lv1)/身体強化(Lv10)/威圧(Lv1)/瞬動(Lv5)

     農業(Lv1)/採取(Lv1)/狩猟(Lv1)/採掘(Lv1)/御車(Lv1)/騎乗(Lv1)/料理(Lv1)

【魔法】火属性魔法(Lv1)/水属性魔法(Lv1)/風属性魔法(Lv1)/土属性魔法(Lv1)

    聖属性魔法(Lv1)/空間属性魔法(Lv10)/防御属性魔法(Lv1)/結界属性魔法(Lv1)

    生活属性魔法(Lv3)

【武器】魔鋼の片手剣(攻撃力:+1000)・(強靭(中)付与)・(腐食耐性(中)付与)

【防具】猪の皮鎧(物理防御力:+250)・(魔法防御力:+250)・(防汚(小)付与)

【アイテム】指輪(魔力回復(超特級)付与:全魔力回復所要時間8H)

      ネックレス(状態異常耐性(超特級)付与:完全耐性)


そして、《瞬動》スキルはかなり有用な能力だった。


「これはいいや。《危機感知》と連動させれば、危機でも瞬時に動ける」


僕は逃げに徹するが、ギガントミノタウロスもスタミナが有り、速さは衰えない。


「もう、いいかな」


充分《瞬動》スキルを満喫したので、魔力四十倍の《水刃》で止めを刺した。



「《上級魔法》だったら、魔力が10MPで済むんだよな。でも、魔法書を買えないし、《スキルポイント》を使って魔法のレベルを上げないと《上級魔法》を使えないんだよね」


どの魔法に《スキルポイント》を使うか、決めかねていた。

ここで考えていてもしょうがないので、前回と同じドロップ品を《亜空間収納》にしまった。


「あれ、無いぞ。大金貨二百枚!」


このフロアをくまなく探したが、《宝箱》は見つからなかった。

どういうタイミングで出現するか分からないが、頻繁には出ないのだろう。


「宝箱は見つからなかったけど、《瞬動》スキルも含めいろいろと収穫が有ったし良かった」


魔石や素材、そして上質の肉が手に入り、『《ダンジョン探索者》って、やっぱり儲かるんじゃないか?』と、揺れる自分がいた。

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