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神様候補の転生者は異世界のんびり生活を所望する  作者: sato
第九章 二コルと家族編
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第四十九話 スラムの騒動④

カルトッフェル男爵は豪華な料理をテーブルいっぱいに並べ、家族と夕食の席に着いていた。


『誰があいつ等を・・・・・。それにあの魔道具・・・・・。スラムの奴等の欠損も治っていたと言っていたな・・・・・』


だが利害関係を共有する《ならず者集団》が壊滅し、困惑していた。


「あなた。難しい顔をされて、どうしました? もしかして、食欲が無いのですか?」


「ハッ! そんな事は無い。考え事をしていただけだ」


「珍しいですわね。大好きな食事中に考え事だなんて!」


「ふんっ! 私だって食事中であろうと、考え事くらいする」


『ガブッ、モグモグ!』


男爵はイライラしながら、熱々のステーキに(かぶ)り付いた。



「父上。この《ジャガフライ》、とても美味しいです!」


ジャガフライとは、男爵が名付けた《フライドポテト》の事である。

《トルネードポテト》を元に、料理人に作らせたのだ。


「そうだろう。たかがジャガイモが、油で揚げるだけでこんなにも旨くなる。屋台の店主には感謝せねばな」


「ボク、おやつに毎日食べたいです!」


「うむ、良いだろう。明日から大量に作らせよう」


「やったー!」


後日男爵は、ならず者を壊滅させたのが屋台の店主だと知る事になる。



スラムの四人が無事教会に雇われ、翌日スラムの炊き出しに行く事になった。


昨日の事もあり、心配なので僕も同行した。

ちなみに家族は、教会で留守番をしている。


「今日から、私達が炊き出しに来る事になったよー!」


「嬢ちゃん、料理できたんかい?」


「馬鹿にしたな。私だって料理くらいできるんだからー!」


「そうかい、そうかい。しかしあれだね。顔の傷が治ったら、性格も明るくなったね」


「元々、こうだったんだ。これも《聖人様》のお陰だよー!」


「良かったねー。美人だし、これなら嫁の貰い手もあるさねー」


「やだー、お婆ちゃん。お世辞言っちゃってー! 私は暫く、教会の仕事を続けるんだからー」


そんな会話をよそに、僕はスラムの生活環境を整える事にした。



近くには小川があり、それを生活用水にしていた。

しかしより便利にする為、井戸を掘り手動式のポンプを取り付けた。


そしてトイレは地面に穴を掘っただけで、見るからに不衛生だった。

そこで新たに、個室の便座式トイレを二つ建てた。


「聖人様。この建物は何ですか?」


炊き出しの配膳を終えたボランティアの青年が、話し掛けてきた。



「トイレだよ。向こうには、井戸も掘ったぞ」


「えっ、いつの間に?」


「君達が、炊き出しをしている間だ」


「流石、聖人様! 孤児院を一人で建てるくらいだから、これくらい朝飯前なんですね?」


「まあな」


「中を拝見しても、良いですか?」


「良いぞ」


「ありがとうございます。それじゃ!」


『ガチャッ!』


そう言って、扉を開けた。



「凄く綺麗ですね! ですがこれ、どうやって使うんですか?」


「此処に座って用をたすんだ。そしてこのボタンを押すと、排泄物や使用者の体を綺麗にしてくれる」


「えっ! そんな事、可能なんですか?」


「これは魔道具のトイレだ」


「魔道具のトイレ? ・・・・・凄い!」


「魔道具だから、定期的に魔力の補充が必要だ。《魔石》を渡すから、頼んで良いか?」


「はい、勿論です。みんなにこの事を教えてきます!」


青年は興奮しながら、食事の終わったみんなを集めた。



トイレと井戸の使用方法を、僕からみんなに説明した。


「聖人様。こんな良い物を、感謝しますじゃ」


「楽な姿勢で用を足せて、年寄りにはありがたい」


「水も小川まで行く必要がなくなり、ほんに助かります」


「喜んで貰えて良かった」


『ガラガラガラガラ・・・・・!』


「ん?」


説明が終わり感謝の声を聞いていると、馬車が衛兵を引き連れて近付いて来るのが見えた。


『・・・・・ガラガラガラガラ!』


そしてその一行は、僕達の前まで来て停まった。

スラムの人達は、その様子を不安げに見ていた。



「此処がスラムか。酷い所だ。人の住む場所ではないな」


馬車を降りそう呟いたのは、カルトッフェル男爵だった。


「そうでございますね」


トルネードポテトの代金を支払った、側付きの男もいる。


「金になるからと放置していたが、奴等がああなってしまっては遊ばせておく意味が無くなった」


「やはり、開発を進めるのですか?」


「そういう事だ。それにはこいつ等は邪魔だ」


「確かに」


「排除しろ」


「はっ!」


側付きの男が此方へ来て立ち止まり、視線を向けた。



「ここは領主様より、カルトッフェル男爵様が管理を任された土地だ。勝手に住み着く事は許されない。今直ぐ出て行けっ!」


「「「「「「「「「「そんなっ!」」」」」」」」」」


スラムの住民は、突然の勧告に悲痛な声を上げた。


「男爵様が《人頭税》を上げたから、わしらはこんな場所に追いやられたんじゃ! それをまた追いやるつもりか?!」


「「「「「「「「「「そうだ、そうだー!」」」」」」」」」」


一人が声を上げ、みんながそれに賛同した。



「そんな事は、知った事ではない。《土地代》と《人頭税》が払えないのなら、街から出て行けっ!」


「この年老いた体で行ける場所なんて、ありゃせん!」


「《魔素地帯》なら、カルトッフェル男爵様の管轄外だ。そこへ行けば良いだろう」


「魔物が出る場所に、わし等を追いやるつもりか? 死ねと言ってるのと同じじゃっ!」


「そう言ってるのだが、気付かなかったか? あそこなら、わざわざ死体の掃除をせずに済む!」


「くっ! わしらは、此処を動かんっ!」


「それなら、腕ずくで排除するしかないな」


『チラッ!』


『『『『『『『『『『ザザザザザッ!!』』』』』』』』』』


側付きの男が目配せすると、衛兵達がずらずらと前に躍り出た。

2020年米の国大統領選挙以降《政治系YouTube》を見る様になって、世の中の見方が大きく変わりました。

テレビでは取り上げないヤバい事や、テレビとは違った意見が聞けます。

但し、それらが全て正しいとは思いません。

真実が分からなくて、モヤモヤする事も多いです。


そして今気になっている事は、《上○電力》と《大阪一○一路》です。

序でに《上○カラオケ》も、上げておきます。

C国のハニートラップや利益供与に、一体どれだけの日本人が関わっているのでしょうね。

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