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神様候補の転生者は異世界のんびり生活を所望する  作者: sato
第七章 魔王襲来編
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第十七話 ダンジョン周辺の開拓協力

《作者の独り言》

米の国の選挙の真実。

期待していた三月が過ぎても、明かされなかった。

このまま、何も無いのだろうか?

ネットを見ていると、《黒を白に変える超強大な力》が働いてると感じた。

そして、テレビは不都合な事は報道せず、国内外の様々な圧力が掛かった《偏向報道》をしているように感じた。

本当に、何が《真実》なのだろうか?

山の麓を奥へ行くと、石を積み上げ家を建てている集団がいた。


そしてその中に、ハッサンさんを見付けた。


「シャルロッテ。自由にしてていいぞ」


『分かりました。終わったら、呼んでください』


シャルロッテはそう言って、どこかへ走っていった。


僕はその様子を見届け、ハッサンさんの所へ向かった。



「こんにちわ」


「おー、ニコル。早速、応援に来てくれたか?」


「はい」


「もしかして、一人か?」


ここでも、言われてしまった。


「そうですけど、十人分は働きますよ」


「頼もしいな」


ハッサンさんは、信用してないようだ。



「今、どのような状況ですか?」


「そうだな。井戸と便所と炊事場が、何とかできたところだ。今は、仮設住居と道路を作ってる」


「取り急ぎ、仮設住居を建てればいいですか?」


「そういう事だ」


「仮設なら、屋根があってある程度丈夫ならいいんですよね」


「ああ。雨風が凌げればいい。テントじゃ、落ち着かないからな」


ダンジョンの入口前には、テントが幾つも張ってあった。



「それじゃ、あの段差になってる場所に、建てていいですか?」


「別に構わないが、一人じゃ何もできんだろ」


「さっき言ったじゃないですか。十人分働くって」


「そうか。それじゃ、その十人分とやらを見せて貰おう」


「どうぞ見物して下さい」


付き合いが長くなればその内バレるだろうし、少し能力を見せる作戦に出た。


そして、早く終わらせる事にした。



僕とハッサンさんは、背丈程段差のある小さな崖まで歩いた。


「この辺りで、いいな」


僕は土を切り崩して、錬金術で家を建てるつもりだ。


「ニコル。何をしようとしてるんだ?」


「まあ、見てて下さい」


僕は壁面に手を当て、錬金術を発動した。


「うわ! 何だ、この光りは?」


ハッサンさんは、突然の輝きに驚いた。



そして、光りが収まると、そこには《土壁の小屋》が建っていた。


それは六畳程の部屋が二つ並び、それぞれに玄関がついていた。


「こんな感じかな。後は木の板で、扉と窓をつければいいな」


「ニッ、ニコル。これは、《土属性魔法》の《建築魔法》なのか?」


「いえ。土を材料に作った錬金術です。勿論水に濡れても大丈夫ですし、強度もありますよ」


「錬金術か。どれ」


『コン! コン!』


「本当だ。堅い。それにこの広さなら、寝袋で五・六人寝れるな。それが、二部屋か」


「こんな物で、いいですか?」


「ああ、いいとも。みくびってすまない」


「いえ、いいんです。ですが《魔力の関係》で、この大きさだったら《一日三棟》までですね」


「充分だ。十人分の働きどころじゃないな」


本当はもっと立派なものを幾らでも建てられるのだが、そこまで能力を晒したくないのだ。



「おい、すげえな。あっという間に、家を建てやがった」


「俺ら、もういらねーな」


「ダンジョンに行こうぜ」


「《石切り》に行ってる連中に、知らせてやれよ」


仮設住居を建てていた兵士が集まり、騒ぎ出した。



「おいおい。浮かれるのも分かるが、他にやる事あるだろ!」


「だけどよ、道具がねえだろ。石切も木の伐採も道路整備も、魔法に頼るしかねーじゃねーか」


「「「「「そうだ、そうだー!」」」」」


「それもそうなんだが・・・・・」


ハッサンさんは考え込み、こちらを見た。


「ニコル。村から斧やノコギリやスコップ等の道具を、借りられないだろうか?」


「そうですね。多分、大丈夫です。父さんに確認しておきます」


「頼む」


《亜空間収納》に売る程あったが、そこは敢えて言わなかった。



「それじゃ俺達、ダンジョンに行ってもいいよな?!」


「「「「「いいよな?!」」」」」


「うっ、うむ。そうだな。だが誰か、石切の連中に教えてやれ!」


「何言ってんだ。その内、石を運んで来るだろ。そん時、教えてやれよ!」


「全く、お前らは。分かった。私から伝える」


「ヒャッホウ、行くぞー!」


「「「「「おうー!」」」」」


兵士達は、嬉しそうに去って行った。


「すまんな。ニコル」


「いえ、いいですよ。続き、やっちゃいますね」


僕は早速残り二軒の小屋を建て、木材で扉と窓を取り付けた。



「ハッサンさん。終わりましたよ」


「随分早いな」


「ええ、まあ。それで、今日は魔力が切れたんで帰るんですけど、明日からは昼食後でいいですか?」


この条件であれば、午前中孤児の面倒を見る事ができる。


「そうだな。これだけ早く終わるなら、構わんぞ」


「はい。あと約束の件なんですけど、村のダンジョン探索者を連れて来てもいいんですよね?」


「うむ。約束だからな」


「ありがとうございます。それじゃ、また明日来ます」


「ああ、よろしくな」


僕はこうして、一日三軒のペースで小屋を建てていった。

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