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第二十五話 ガーランド帝国、侵入前

2021/05/30 ステータスに、【テイム】の項目を追加しました。


2021/05/08 ステータスのアイテムの表記を修正しました。


2020/12/11 今話から、魔法名称の表記に《属性》を使用しています。

それに伴い、全話をざっと見直し修正しました。

内容は、特に変わっていません。

グルジット伯爵邸を訪問してから、二十五日が過ぎた。


今は《ノースブルム大峡谷》で、眼下に広がる《ガーランド帝国》を見ている。


「改めて見ると、広いな」


「広過ぎるニャ」


『走り甲斐が、ありますね』


シロンとシャルロッテと共に行商の旅に出、《転移魔法》でここへ来た。


それまでの間、《収穫祭》や《人頭税の納税》があり、《ガーランド帝国》に初めて足を踏み入れようとしている。


だがその前に、ここへ来る前の二十五日間を、簡単に説明しようと思う。



収穫祭は、去年より料理が充実していた。


みんなが持ち寄る料理に《肉》が多く使われるようになり、バリエーションも増えた。


これも、狩猟班がダンジョンへ行くようになったのが、要因だろう。

お陰で、僕の負担も減っている。


《パン工房》からは全てのパンが提供され、僕の方でも去年を上回る量の肉料理と飲み物を提供している。



そして、人頭税の納税は、何のトラブルも無く帰って来れた。


帰って来たのは二日前の事なのだが、この間ずっと忙しかった訳ではない。


空いた時間を利用し、《検索ツール》で勇者達の情報を集めていた。


彼らは某工業高校のクラスメイトで、全員男子だった。

高校一年生の時に《クラス召喚》され、既に三年が経っていた。


いろいろ調べていると、困った事に彼らは全員札付きの(ワル)だった。


「どうするよ、これ。話し合いは、無理じゃないか?」


その時の感想が、これだった。


しかし、勇者達は勇也さんの時と同じで、三年間この世界にいる割りに、レベルはそこそこだった。


「『サムゼル様みたいだったら、どうしよう?』って危惧してたけど、こいつらレベル上げをサボったな」


この時僕は、安堵した。



それでも、彼らには《召喚者補正》が掛かっていて、レベルの割にステータスが高くスキルや魔法も持っていた。


その中でも、ハイスペックな人物が六人いた。

《魔王討伐》の中心になりそうな、メンバーだ。


《勇者》もその六人に含まれているが、更に頭一つ抜けていた。


「《身体強化》スキルを使えば、きっと今の僕でも何とかなる」


この時そんな事を口走ったが、一度に全員を相手にするのは避けたい。

そこで、稚拙だが作戦を思い付いた。


そして、勇者達を戦争から遠ざける方法も、既に考えてある。


勇者達との戦闘はあるものと仮定して、装備も新調した。


更に用心を重ね、スキルと魔法のレベルの見直しを行った。


「大事に使わずに取っておいた《スキルポイント》だけど、使うなら今だよな」



見直しの結果、ステータスは次のようになった。


【名前】ニコル

【年齢】十七才

【種族】人族

【性別】男

【職業】(本業)大魔導錬金術師・ダンジョン探索者・見習い商人

【称号】影の英雄(特典:戦闘時のステータス二倍)

【テイム】ケイコ(赤色野鶏)・シャルロッテ(馬)

【レベル】160

【体力】2430/2430

【魔力】243000/243000

【攻撃力】15234

【物理防御力】10234

【魔法防御力】10234

【筋力】234

【敏捷】234

【持久力】234

【精神力】234

【知力】476

【運】234

【賢者の石魔力量】777,510,634

【スキルポイント】107


【固有スキル】大魔導錬金術(Lv10)/検索ツール(Lv10)/亜空間収納(Lv10)/万能調教(Lv2)

【スキル】剣術(Lv10)/体術(Lv10)

     魔力感知(Lv5)/危機感知(Lv10)

     魔力操作(Lv10)/魔法言語(Lv1)/身体強化(Lv10)/威圧(Lv5)4up/瞬動(Lv5)

     農業(Lv1)/採取(Lv1)/狩猟(Lv1)/採掘(Lv1)/御車(Lv1)/騎乗(Lv1)/料理(Lv1)

【魔法】火属性魔法(Lv1)/水属性魔法(Lv1)/風属性魔法(Lv6)5up/土属性魔法(Lv1)

    氷属性魔法(Lv1)/雷属性魔法(Lv1)/光属性魔法(Lv1)/闇属性魔法(Lv6)5up

    聖属性魔法(Lv6)5up/空間属性魔法(Lv10)/防御属性魔法(Lv6)5up/結界属性魔法(Lv6)5up

    重力属性魔法(Lv1)/付与属性魔法(Lv1)/無属性魔法(Lv6)5up/生活属性魔法(Lv3)

【武器】ヒヒイロカネの大剣

    (攻撃力:+15000)・(強靭(特上)付与)・(腐食耐性(特上)付与)

【防具】ミノタウロスの皮鎧ヒヒイロカネ補強

    (物理防御力:+10000)・(魔法防御力:+10000)・(防汚(特上)付与)

【アイテム】指輪(魔力回復(超特級)付与:全魔力回復所要時間8H)

      ネックレス(状態異常耐性(超特級)付与:完全耐性)



スキルは、《威圧》スキルをレベル5まで上げた。

睨みを効かすだけで、相手の動きを止められるのだから有効だろう。


魔法はたくさんあるので、身近な人となるべく被らないように選んだ。

持っている《魔剣》が《炎属性》と《氷属性》なので、これも除外した。


魔法レベルは、所持している《中級魔法書》に合わせ、レベル6まで上げた。


僕みたいに《鑑定》が使える人間には、魔法級と魔法レベルの関係は、次のように見えているようだ。


初級魔法⇒レベル1・2

初中級魔法⇒レベル3

中級魔法⇒レベル4・5

中上級魔法⇒レベル6

上級魔法⇒レベル7

特級魔法⇒レベル8

超級魔法⇒レベル9

究極級魔法⇒レベル10


レベル6で使える中上級の魔法は、中級の魔法書にも一部載っているのだ。


ちなみに、魔法の才能の有る人がどんなに頑張っても、上級魔法を覚えるのがやっとらしい。

その上を習得するのは、特別な事なのだろう。


僕の場合、ポイントを割り振るだけで《レベル10》になれるのだから、《チート》である。


今回、召還者の中にも、《特級魔法》を使える特別な奴がいる。

危険なので、魔法を使わせる前に何とかしたい。


僕はポイントを振り終わると、ダンジョンで魔法書片手にひたすら呪文を唱えた。



このように、僕は黙々と準備を整えていた。


「さあ、ガーランド帝国へ乗り込むぞ!」


「分かったニャ!」


「やっとですね!」


二人に声を掛けると、《黙視転移》でガーランド帝国に降り立った。

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