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神様候補の転生者は異世界のんびり生活を所望する  作者: sato
第五章 エシャット村発展編
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第九話 その後のエシャット村の様子

僕の家は、開放してから一ヶ月が経った。


幼児達に文字を覚えさせるのは思いのほか難しく、相変わらず絵本を読んであげている。


それに、昔のように五歳から子供を働かす事もなくなり、今は十歳以下の子供達のたまり場にもなっている。


「あっ、ねこしゃん」


「ニャー」


「かわいいー、もふもふー」


シロンは当初、子供達があまりにも加減せず『モフモフ』するので、一階に近寄らなくなった。

僕は子供達から『ねこしゃん、こないの?』と言われ、『優しく撫でないから、逃げちゃったんだ』と教えてやった。


その後、ぬいぐるみを使って、撫で方の指導をしてやった。

シロンには、『僕もやる事があるから、偶には子供の相手をしてくれないか?』とお願いし、シロンは渋々言う事を聞いてくれた。


幼児達は指導のお陰で加減が分かり、今では優しくシロンを撫でるようになった。



《別の日》


「ワン、ワン」


「おっ、ワン太。今日も、異常無いか?」


「ワン!」


「そうか。報告、ありがとう」


僕はそう言って、犬のゴーレムのワン太を撫でてやった。

モデルは豆柴で、体は小さいけど猪に対抗できるよう強くしてある。


村人達には既に紹介済みで、みんな可愛がってくれている。

他にも七匹いて、ワン太にリーダーを任せた。


それぞれの名前は、フタバ・サンタ・シータ・ヒロミ・ロク・ナナ・ハチと名前を付けた。

名前は適当に付けたので、突っ込まないで欲しい。


別に性別は無いのだが、ワン太とサンタとロクとハチは雄、フタバとシータとヒロミとナナを雌として扱っている。

首輪を雄が青で雌が赤にして、見た目一緒なのでネームプレートを付けている。


今のところ、ワン太達が活躍するような事は起きてなかった。


そのうち、動物の動きが活発になれば活躍するだろう。



《また、別の日》


僕は合間を見て、村に倉庫を建てた。


そこには、これらの《農機具の魔道具》を置いた。

小型耕運機×三台、乗用耕運機×二台、乗用収穫機(小麦用)×二台、乗用荷車×四台、脱穀機×二台、籾摺り機×二台。


「おー、こりゃええのー。これなら、牛の出番もないわい」


この村人が操作しているのは、運転席のある乗用耕運機で、広範囲を耕すのに適している。


「こっちのも、勝手に進んで楽だぞ」


この人は、小型の耕運機を操作している。

こちらは、小規模範囲を耕すのに適している。


「この荷車も、凄く楽よ」


こちらの女性は、乗用荷車を運転している。



「こいつは、小麦の収穫に使うのか?」


「そうだね。まだ時期が早いから、こっちは後で教えるね」


「ああ。でも、こんなのよく作れたな」


「まーね。だけど、あくまでも買って来た事にしてね」


「ああ、分かってる。父さんとニコルだけの秘密だ。でもこれじゃ、効率が良過ぎて仕事が無くなる村人が出るぞ」


「仕事の事なら、僕に考えがあるんだ」


「そうなのか?」


「うん。任せてよ」


こうして、村の農業が飛躍的楽になろうとしていた。



《またまた、別の日》


僕はスケジュールを調整して、村の子供達を隣街に連れて来ていた。


「あー、緊張する。僕にできるかな?」


「私も同じ。知らない人ばかりいる」


「ロッシもニーナも、僕が隣にいるんだからそんなに緊張しなくていいよ。落ち着いて、計算を間違えないようにするんだぞ」


「「うん!」」



ロッシとニーナは父さんの弟の子供で、僕の従兄弟だ。

歳は、十二歳と十一歳である。


算数の出来が良かったので、約束通り街に連れて来てやった。


昨日街に到着し、商業ギルドで五日間場所を借りて、今は露店を開く準備をしている。

シロンとシャルロッテは、近くの宿で待ってて貰った。


「あらー、エシャット村のニコル君じゃない」


「はい。お久し振りです」


「随分大きくなって、イケメンになったのね。以前は、可愛いって感じだったのに」


「そうですか? 良かったら、商品を見て行ってください」


「イケメンを拝ませて貰ったんだもの、買って行くわよ」


そう言って開店すると、僕から石焼芋を三本買って行った。

僕が成人する前、ジーク兄さんと野菜を売りに来た時のお客さんだった。


僕が売っているのは、トルネードポテトと石焼芋の二種類で、保温用のケースに入れてある。

ロッシは銀のスプーンとフォークとナイフ、ニーナは三種類の陶器の皿を担当して貰った。



開店してからは、僕を覚えているお客さんが、引っ切り無しにやって来てた。


「皆さん。隣の食器も、見ていってください。いい商品ですよ」


「イケメンが勧めるなら、私買うわよ!」


「私も買うわ!」


「私もー!」


その後もお客さんが来て、僕達は割りと一日中忙しかった。



夕方になり、二人が疲れていたので早めに店を閉めた。


「疲れたー。こんなに忙しいとは、思わなかったよ」


「うん。特にニコルにーのところは、凄かったね。お客さんが、途切れなかった」


「あそこまでなるのが、大変なんだぞ。初めて行く街じゃ、なかなかお客さんが来ないんだ」


「「そうなの?」」


「赤字になる事だって、あるんだぞ」


「「赤字?」」


「ああ、そっか。えーと、損をするという事だ」


「「ふーん」」


「商売に興味があるなら、そのうち詳しい事を教えるよ」


「「うん!」」


二人共、割りと興味がありそうだった。



僕達はそれから五日間の露店販売を終え、街を一日観光し、翌日帰りの途についた。


売り上げが上々だったので、二人には働きに見合った給料を渡してある。

二人はそのお金で、お土産を買っていた。


「僕、エシャット村に帰ったら、《モンブランケーキ》を買うんだ」


「私は、《イチゴケーキ》」


ノーステリア大公爵領に《転移魔法》で行ったら、《苺》を売っているのを見付けた。

なかなか買えないので、大量に買ってしまった。


エシャット村でそのまま売るには少ないので、もっぱらケーキ用に使っている。


これらのケーキは、今や村で大人気の贅沢商品になっていた。

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