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神様候補の転生者は異世界のんびり生活を所望する  作者: sato
第五章 エシャット村発展編
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第四話 給料大幅アップ

僕はミーリアの家を出た後、実家に戻った。


父さんと、商品の売り値について相談しようと思ったからだ。

商品の種類と数量と仕入れ値をまとめたリストは、既に旅の途中で作ってあった。


仕入れた商品は、大きく分けて二つに分類できる。

それは、店や農家で売れなくて困っていて安く買い取った物と、普通の値段で買った物だ。


前者は僕とスーパーの利益を乗せず、仕入れ値でなら何とか売れそうけど、低価格で定期的に仕入れするは難しかった。

後者は定期的に同じ価格で仕入れできそうけど、村人からしたら仕入れ値でも高額で、購入は難しかった。


「あっ、ニコル君見付けた!」


「「「「「えっ、どこにいるの!」」」」」


「ほら見て、あそこ!」


「あっ、本当だ!」


「わー、ニコルおにいちゃんだー!」


僕は家に辿り付く前に、みんなに見付かってしまった。

気付かれては無視する事もできず、女性陣に自ら歩み寄った。


「みんな、ただいま。元気そうだね」


「お帰り。ニコル君」


「あー、久し振りにイケメンを拝めたわ」


「ニコル君。見ない間に、男らしくなったんじゃない?」


「キャー! 旅で何かあったのよ!」


「ニコルおにいちゃん、なにかあったの?」


「ばっ、馬鹿な事言わないでよ。何も無いよ!」


「「「「「怪しいー!」」」」」


僕はしばらくその場から離れる事もできず、愛想を振り撒いていた。



お昼時になり、ようやく村の女性陣から解放された。


「父さん。お昼ご飯を食べたら、仕入れた商品の売り値を決めたいんだ。時間ある?」


「ああ、大丈夫だ。ニコルは父さんと同じで、モテて大変だな」


「ハハッ、そうだね」


父さんに、さっきの状況を見られていたようだ。



お昼ご飯を食べ終わり、僕は父さんとリストを見ながら値段の検討をしていた。


「それだと、ニコルが大赤字だぞ」


僕は売り値を仕入れ値より、大幅に下げてもいいと提案した。


「これからも稼げる目星は付いてるし、村の為になるなら別にいいよ」


「それは、たまたま運良く稼げたからだろ。普通の行商人は、そんな事しないぞ」


「それはそうだけど」


「もうそろそろ、村人の給料を大幅に上げてもいい時期なのかもな。村で取れた野菜や果物も、それに合わせて値上げすれば帳尻が合う。ニコルから貰った《二千万マネー》があれば、それも可能だ」


エシャット村は数年前から一つの会社に見立て、村の労働者は毎月給料を貰っていた。


「そうだね。それがいいかもしれないね」


「それじゃ、村の会合でみんなと相談して決めるとしよう」


「うん。任せたよ」


何とか解決案が出て、僕はホッとした。



一段落ついたところで、シャルロッテに騎乗しシロンを僕の前に乗せ家を出た。


「二人共。これが僕の故郷だけど、何も無いだろう」


「畑だけだニャ」


「ヒヒーン!」


「人口の少ない農村だからね。しょうがないよ。宿も無いし、商人も立ち寄らない。それでも、十年掛けて良くしたんだ」


「ご主人は、ここにずっと住むのかニャ?」


「故郷だからな。近々、家を建てるつもりだ」


「そうなんニャ」


「今だって、村を案内しながら、家を建てる土地を探してるんだぞ」


「シロンは、ご主人がいればどこでもいいニャ」


「ヒヒーン!」


「シャルロッテも、同じって言ってるニャ」


「そうかい」


シロンとシャルロッテの言葉に、僕は少し照れてしまった。



「ご主人は、どんな家を建てるニャ?」


「そうだな。実は、一つだけ決まってる事があるんだ。村の子供達が自由に使える図書室と勉強を教えられる教室を、一緒に作りたいんだ」


「ご主人は、先生になるのかニャ?」


「僕は行商で、村にいない事が多くなるからな。最終的に、母さんにお願いしようと思ってるんだ。母さんはおっとりしてるけど、勉強ができるんだよね」


「ママさんは、頭がいいニャ。でも、店はいいのかニャ?」


「毎日じゃ無くて、週一とかでいいんじゃないかな? 子供達が、文字の読み書きと算数ができればいいと思うんだ」


「そうなんニャ」


この後も僕達は、他愛の無い会話をしながら、エシャット村を散策した。

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