表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神様候補の転生者は異世界のんびり生活を所望する  作者: sato
第五章 エシャット村発展編
111/401

第二話 ニコル、父さんに相談する

久し振りに自分のベッドで寝た僕は、いつも通り朝早く起きた。


シロンは、僕の部屋でまだ寝ている。

夕べ部屋に入れたら、凄く興奮していた。


『金髪美少年の部屋ニャ。ご主人の匂いニャ。エロ本は、どこニャ!』


あまりの興奮具合に、『煩いと、追い出すぞ』と言ったら、大人しくなった。



シロンとシャルロッテは、昨日の内に家族に紹介してある。


シロンは見た目の可愛さで女性陣に人気で、モフモフされまくっていた。


シャルロッテの方も見た目美しいのだが、『僕にしか懐かないし牡馬を極端に嫌うので、取り扱いに気を付けて』と、言い聞かせた。

ジーク兄さんが騎乗したそうにしていたが、シャルロッテは嫌がっていた。


そして、夕べは母さんが腕を振るって、たくさんの料理を作ってくれた。

豪華な食材は無いけど、久し振りの母さんの手料理は懐かしく、そして美味しかった。



僕は着替えて部屋を出ると、父さんにばったり会った。


「父さん、お早う」


「お早うニコル。長旅で疲れてるんだから、もっとゆっくりすればいいのに」


「大丈夫だよ父さん。それより、お願いがあるんだけど」


「何だ改まって。父さんにできる事なら、何だって聞くぞ」


「それじゃ、家を建てるのに、土地が欲しいんだ」


「家を出るのか? ニコルがいなくなったら、母さん悲しむぞ」


「うっ、そうなんだよね。でも、跡継ぎの兄さんが結婚したし、子供ができたら家が狭くなるよ」


「そうか。それなら、家の横でもいいんじゃないか?」


「うっ、うん。そうだね。でも、他もちょっと探してみたいな」


「村の中ならどこでもいいが、母さんの事も考えてやれよ」


「分かった」


母さんに泣かれるのは、正直めんどい。

家を出る事を、どう伝えればいいか悩んでしまう。



「あと、これ渡しておくよ。村の運営の足しにして!」


僕は《亜空間収納》から、大金貨が二十枚入った袋を父さんに渡した。

《亜空間収納》の能力は、父さんも既に知っている。


「なっ、こんな大金。どうしたんだ?」


「貴族を相手にしている商会に、商品を卸してるんだ。それに、ダンジョンで大金を手に入れたんだ。もっと必要だったら、言ってよ」


「いやいや、充分だ。今まで貯めた村の運転資金は、それなりにある」


「そうなんだ。あと、行商の旅で仕入れた物をスーパーに置きたいんだけど、いいかな」


「ああ、いいぞ。スーパーに珍しい物が並べば、村人も喜ぶ」


「それと、《魔道具》の貸し出しをしたいんだ」


「家で使ってるような、魔道具か?」


「うん。これまで父さんとの約束で、《慎重》に村の発展をしてきたけど、僕も成人したしそろそろいいと思うんだよね」


「そうだな。ニコルはもう、自分で自分を守れるくらい強くなったしな。父さんは、いいと思うぞ」


領主様のところに納税に行く時に、何度か盗賊に襲われた事がある。

そんな時は、僕が一人でやっつけていた。

父さんはそれで僕を強いと言ってるのだが、本当の実力は知らない。



「ノーステリア大公爵領で手に入れた事にして、特別安価で貸したいんだ。そうすれば、みんなの生活が楽になるよね」


「安いのはいいが、これをよそで売られたら困るな。無くしたら、高額の罰金を取ろう」


「それ、いい案だね。それで貸し出し業務も、スーパーでやって貰いたいんだ」


「ああ、いいぞ。細かい条件は、時間のある時でいいか?」


「うん、いいよ。あと、農機具の魔道具も用意してあるんだ。これは共有で使うから、無償でいいよ。使い方は、日を改めて教えるね」


「農機具もあるのか? みんな喜ぶぞ」


「そうだね。最後に、村の安全対策に犬のゴーレムを配備しようと思うんだけど、いいかな?」


「ゴーレムって何だ?」


「動く人形だよ。畑を荒らす獣や、悪意ある人間に反応するんだ」


「凄いな。配備するのは、別に構わんぞ。みんなが驚くといけないから、村の会合で伝えてからだな」


「分かった。とりあえず、八匹配備する予定だから」


「ああ、了解した」


その後、シャルロッテの朝ご飯をあげに、新しく作った厩舎に向かった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ