ハロウィンとオバケ2
カエルはお化けになってみることにした。とりあえず、材料を集める。
そこら辺に落ちていたドングリやきのみ、葉っぱを沢山拾ってきた。
「えーと、きのみと葉っぱ、ドングリとかでお化けっぽくなれるかな?」
「んー……どういうのか、映像が浮かばんが、怖くすればいいのか?」
「うんうん! そんな感じで!」
楽しそうなカエルを見つつ、アメは頭を悩ませ、粘着性のあるきのみをノリ代わりにして落ち葉にドングリをくっつけてみた。
「うんうん。ドングリを目にしよう! いっぱいつける!」
「いっぱい!?」
小さな葉っぱをノリ代わりのきのみで貼り付け、大きくし、さらにその大きくなった葉っぱにドングリを沢山貼り付ける。
「こ、こんな感じか……? ずいぶんと不気味になったな……」
葉っぱでお面をつくり、そこにドングリを貼り付けるというてきとうな感じだが、この面を被って走っていたら、おそらく怖い。
「いいね! よし! 皆の家、まわってくる!」
「……。心配すぎるな。俺もいく……」
うきうきで去っていくカエルをアメは慌てて追いかけた。
「鳥っぽいか、トーナメントか!!」
「ぎゃーっ!!」
遠くの方でカエルの声とイチゴ達の悲鳴が上がる。
「間に合わなかったか」
アメは息をあげながら追い付くと、走り回るカエルと逃げ回るイチゴ達を眺めていた。
一通り騒いだあと、アメとカエルは、イチゴに投げつけられた粉々のクッキーをつまみながら、それぞれつぶやいた。
「うーん。やっぱ、私、お化けの神じゃないや」
「で、結局、ハロウィンとは……」




