現状の状況を知るのだ
〈そんな話信じられるわけないでしょ〉
当然だろう、未来を知るといっても、体を乗っ取った奴のいうことなんか、
信じられるわけがない。
〈うん、そうだよね。もう一度いうけど、今日の行動をみて、知ってるかどうかを見てほしいんだ〉
〈わかったわ〉
素直に彼女が言うことにしたがったのは、理由がある。
思考低下の呪いがかけられているからだ。
〈まずは、呪われている装備があることを理解してほしい〉
彼女に告げると魔法を唱えた。
「鑑定」
僕は、装備している、帽子、杖、靴、ローブ、右手指輪、マント、手袋、魔道本
を次々と鑑定していった。
なぜ、鑑定の魔法を唱えたかというと、唱えることで彼女も結果が聞こえるからだ。伝えたい内容は、彼女に危険なユニークスキルを伝えることだ。
帽子（回想力低下……過去の記憶が思い出せなくなる）、
杖（魔法威力ダウン【特大】……全ての魔法が最低威力になる）
靴（毒ダメージ【中】……歩くとダメージを受ける）
ローブ（嫌悪……全ての人間に嫌われる）
右手指輪（状態異常耐性弱化……状態異常に弱くなる）
マント（回復反転……回復でダメージ、ダメージで回復する）
手袋（調合作成成功率ダウン【特大】……ほぼ連勤・スクロール作成で失敗）
魔道本（思考力低下……物事を考えられなくなる）
この中で、一番危険なのが”嫌悪”だ。
どこに行っても嫌われるこのスキル持ち、
どの町でも会話がまず成功しない。
物も買えなければ、宿に泊まることもできない。
〈呪われてることは、わかったわ〉
〈よかった。僕らを助けてくれるアンリさんに会いに行かないといけない〉
彼女は、全世界で、僕らを助けてくれる２人のうちの１人だ。
食べ物に苦難する今は、一刻も早く彼女に会わなければならない。
彼女の協力がなければ、僕は、今。生きていないだろう。
僕は懐かしむ。
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『僕は、この出会いに感謝する！！』
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