上羽さん、それはセクハラです!
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会社に出勤してパソコンに立ち向かう。それは、
上羽さんとの戦いの始まりでもあった‐…。
「あ、未奈さん。唇の皮が剥けてる、痛そうだね。
僕が君のリップクリームになって守ってあげたい
なぁ。」
「上羽さん。それはセクハラです!あと、名前で
呼ばないでと何度も言っているではないですか。」
「あはは、ごめんごめん。」
佐野未奈26歳
大手ゲーム会社に勤めている。
そして上羽蓮26歳
私に好意をもっていて、私を溺愛してくるがその
セリフ、行為がセクハラなので私は全くこの人に好意はもっていない。
「あ、その服新しく買ったの?似合ってる。…けど、
肩が見え過ぎじゃない?ここは他の人もいるし、明日
からは僕が選んだ服を着てくれない?」
「上羽さん、それもセクハラです!」
「ごめんごめん!本気で怒らないでよ〜!」
軽いな…。
「やっと休憩時間…なのに、上羽さんがこっちに
来る。」
(休み時間くらいセクハラも休んでほしい。)
「ねえ、未奈さん。疲れてる顔してるね。肩もんで
あげる。」
「上羽さん、それもセクハラですし、疲れているのは
上羽さんが原因です。」
「え〜?あ、聞きたいことあったんだ。昨日、夜11時
まで部屋に明かりがついてたけど、何してたの?
気になって仕事もはかどらないよ。」
未奈は盛大に嫌な顔をしてみせた。
「上羽さん、それはセクハラですし、犯罪ですよ。」
(今度警察にも相談してやろうか。)
…なぜ、私がこの会社を辞めないかというと、ここの
会社員になるのは私の小さな頃からの夢だったから。
給料も高いし、安定している。
みんな私に優しいし、これ以上いい職場はない。
…でも、上羽さんのせいでその【いい職場】は台無し
になってしまった。
同僚や上司に相談しても、次の日にはなぜかなかった
ことになっている。
上羽さん自体仕事は早いし丁寧だし、会社員としては
完璧。でも私にへの態度が……いつまで、こんな
ことが続くんだろう。そう思うと、気が遠くなる。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
ある日、上羽さんが熱で休んだ。
これで集中して仕事ができる。そう思った。
(…静かだな。)
実際に集中して、安心して仕事はできた。
でも、なんだか寂しかった。いつもある何かが欠けて
しまい、あのやりとりは、いつの間にかルーティーンに
なっていたと気づいた。
「上羽さん、今何してるんだろうな…」
ふと、仕事の手が止まっているのに気づいた。
「何やってんだ、私。上羽さんのことが気になって
仕事がはかどらないなんて。上羽さんじゃあるまいし」
苦笑してしまう。
「上羽さん、それはセクハラですよ‐っと。」
そう呟くだけで、なぜかやる気が入る気がした。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「〜…だね。未奈ちゃん。」
「…上羽さん、それはセクハラですよ!何度も言ってる
でしょう。」
それからは、このやりとりも、少しは楽しめるように
なった。
「え〜?そう言ってる割には笑顔なんだけど?」
「…まぁね。」
「えっ!?未奈ちゃんが素直だ!珍し!」
「…だから、名前で呼ばないでくださいよ。」
「え〜?…そういえば…」
これからは、このやりとりもルーティーンの一環と
して受け止めよう。
「上羽さん、それはセクハラです!」
評価と感想お待ちしてます(=^・ω・^=)




