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6 雨中の見習い魔女(2)



 ゲリラ豪雨と言うモノは突如現れ、突然に去る。

そんなモノだ。


 雨上がりの空は明るく先ほどまでの曇天など露知らずと言わんばかりの晴れ模様。そんな中2人揃って歩く、僕と喫茶店の軒先で出会った彼女。セツナ・シアンは僕の店へと向かっていた。


 数十分の雨とは思えない程に大きな水溜りがあちらこちらで出来ており、車が通る度に大きな水飛沫みずしぶきが跳ねる。


 そんな水飛沫に注意しながらセツナと会話を重ねながら歩く。


 「ホントにいいのよね?私お金ないわよ?」


 「わかってます。それでいいのです」


 「なんか裏があるんじゃないの?」


 「例えば?」


 「女体を触りたいだけ…とか?」


 「そう見えます?」


 「うーん?わからない…でも、タダで整魔するってなんか気持ち悪い感じする」


 酷い言われように僕は苦笑する。


 彼女が魔力不全を起こすまで後わずがしか時間がない中、彼女がなぜ整魔を受けなかったのか。それを尋ねたところ。シンプルな答えが帰ってきた。


 「金がない」との事。


 わかりやすい答えに苦笑もせずに変な顔になったのはここだけの話。


 そんな彼女だが、一つだけ整魔を無料で受ける方法が残っていた。それが魔法科を選んだ整魔師志望の人に実験台として整魔して貰うこと。


 だけど、セツナはそれの道を選ばなかった。なぜかと聞いたところ。これもシンプルな答えが帰ってきた。


 「身体を触られる挙句、下手くそな整魔されるのは嫌だ」と言う。何とも我儘な理由だった。


 そんな我儘娘など放って置いて、痛い目に遭えばいいと思うだろうが、それで死なれたら目覚めが悪いと言う事で。


 今回は特別に僕が無料で整魔したあげる事にした。


 セツナの本心としては同年代の異性に身体を触られたく無いのが本音だろうが。それでも、下手くそ整魔師見習いに身体を触られるよりかマシと考えたのだろう。僕の提案にすら長々と悩んでいた。

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