91 過去の鎖と向き合う時
投稿遅れてすいません。出かけていました。
ジェットコースターに乗って来て、すごく楽しかったです。(25、6、14、高飛車)
……命の危機を……感じた……。
本屋の前にぬいぐるみを置いて陸の帰りを待つ。
ぬいぐるみに顔を埋める。なんだかんだ言って恥ずかしいんだ。
ぬいぐるみをこれだけ持っているだけでも注目されるのに、顔がいいせいでさらに目立つ。
早く帰ってこないかなぁ……。
正直、嫌なのだ。
過去を引きずっているのは。
陸に対して過去にすがるなと思っておきながら、自分が一番過去に執着しているのではないかといつも思う。
この因縁……いや、この因縁という名の重い鎖に、これ以上縛られないために……ここに来た。
……もう嫌なんだ。……もう嫌なのに……。
相談したい。このまま黙っていることが辛い。
毎日、朝起きるたびに思う事がある。
”幸せ”と”辛い”は、常に隣にいる、と。
いつからだったか。”幸せ”の二文字に出会えなくなったのは。
いや、最初から存在しない架空の二文字なのかもしれない。
……ああ、そうだ。 ここに生まれてきたこと自体が、間違いだったのかもしれない……。
あの家に帰るのが嫌だ。
家で俺を待つ家族のフリをした他人が嫌いだ。
なにより、妹の真似事をするあいつが……。
「……あっれー? だれかと思えば佐藤……いや、親の都合で詐欺師の親戚になった✘✘くんじゃん。」
このまま黙ってみているべきか、それとも助けに入るべきか……。
行動に移せないまま隠れて見ている自分は臆病だと思う。
でも、動くことが怖い。
気づいてしまった。佐藤が話している相手が……。
――僕をいじめていた奴らだってことに――
………………よし。
僕は息をのむ。
心臓がうるさい。でも、このちょっとの時間で考えた。
憶測にすぎずとも、可能性はある。
佐藤がいじめられていたとしたらつじつまが合うんだ。
僕は前、考えたことがある。
僕が居なくなった今、いじめっ子たちはどうしているのだろう、と。
いじめにハマってしまったいじめっ子たちは、次のいじめの対象を探した。
ただ、奴らにほんの少しだけ残った良心がそれをやらせなかった。でも違う。
一人だけ居たんだ。いじめても心が痛まない人物。
それが佐藤淳という人物。
もともと僕をいじめていた佐藤なら、罪悪感なくいじめることができる。そのはずだ。
ところで先ほど聞こえてきた『親の都合で詐欺師の親戚になった』が気になるな……。
まあ……まあまあまあ。今は後回しだ。
「よし。」
僕は一度深呼吸をして、佐藤めがけて走り出した。
ナ「ニ゙ィーーー!!!」
猫?
ナ「じゃなくて!」
白「陸は佐藤めがけて走り出したけど、何をするつもりなんだろう。」
作「確かに。ぬいぐるみ蹴るとか?」
ナ「逃げたはいいけど捕まっちゃうかも。」
白「逃げずに戦うかもよ?」
いや……。