79 破壊の料理人
少し短いですね。
さて、ここで問題です。
作「いや待って、急にクイズ始まるの!?」
兄さんの料理スキルはどのレベルでしょう?
ナ「選択肢は『初心者』『壊滅的』『爆発物取扱者』の三択かな……。」
白「最後の選択肢がアウトすぎるんだけど!?」
まあ、答えは物語の中でわかるということで。
これは、少し前の事。
「はぁ……。」
僕は台所に立ってため息をついていた。
理由は説明するまでもないだろう。
もちろん、優斗さんの事だ。
どうしてあそこにいたのかもわからない。
いつの間にかスマホにひびが入っていた。
優斗さんはとりあえず二階で寝ている。
病人なのだ。寝なければ熱など下がらない。
「陸~。」
「………………。」
兄さんに話しかけられたが無視。
今集中してる。
「あー! いい匂い! 何作ってるの?」
「……卵のスープ。」
「やったっ!」
「……僕、優斗さんの方見てくるから……。ッ絶対! 触らないでよ! 何にも! 絶対!!」
僕はそう釘を刺して手を洗い、階段を上がった。
――トッ……トッ……トッ……トッ……トッ……トッ
耳に入る階段を上がる足音。
あと数段。
――トッ…
――ドッカーン!!!!!!!!
「……ッ!!!?」
耳鳴りがする。
それほど大きな音……爆発音だった。
二階のドアがバンッと開く。
中から出てきたのは優斗さん。
……ところで、爆発した原因ですが……。
「いやー陸。ごめんごめん。」
台所だ。
中から真っ黒の状態で兄さんが出てきた。
「……何で生きてんの?」
いや、むしろどうやって生き延びたんだ?
死んでもおかしくないけど……。……けど!
……一回目じゃないので……。
もう慣れてしまったらしい。
”慣れ”とは怖い。
「……?」
優斗さんが驚いてる。
驚きすぎて言葉を失っている。
……うーん。僕はもう驚きを通り越して呆れてるけどな……。
兄さんはどうしてこんなにも料理ができないのだろう。
父さんも母さんも料理は出来るけど……。
……はぁ……。
「優斗さん。おはようございます。」
(なんでそんなに冷静なんだ!?)
答えは『爆発物取扱者』でしたー!
白「よりによって一番アウトなやつ……。」
他にも『洗濯機爆破』や『炊飯器爆破』。たまに『スマートフォン爆破』や『パソコン爆破』もやりますよ☆
ナ「サイコパス?」
作「空は一般人(?)だよ?」
本当に?
作「どうだ?」