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55 飛ぶ


 さて皆さま、本編ではお久しぶりの、ナレーターさんでございます。

 青年の事を知りたいのは分かります。俺もそうでした。

 ですが先ほど青年の正体を教えていただいたので……青年は皆様ご存じの……いえ、後でお伝えしましょう。


 そのために、少し時をさかのぼります…。


 陸たちは、光莉の能力でワープし、葵がいる倉庫までやってきました。


「ここはどこ?」


「倉庫……みたいだけど…。」


 陸と佐藤はあたりを見渡す。

 障害物が多くて見えない部分も多いが……。


「しっ。静かに。誰かいる。」


 千代さんに言われて口を閉じる。


 言われた方を見ると、そこにいたのは葵と……大人の女の人。

 大人の女の人ではなく、園長先生と呼ぼうか。


「―さん?」


 葵の声がギリギリ聞こえる。

 そのくらい遠い。


 知り合いか?


「―――――――――――――――でしょう? ―に―――は、――――――ものね……。

 初めから――――――――――――――けど、こっちに―――があるから、誘拐させてもらったの。」


 あまり聞こえなかったが、自分勝手な理由を言う事だけが伝わる。


 いくら遠くても分かる。

 園長先生の猫なで声は群を抜いている。いやだし、認めたくないが…。


 正直言って、気持ち悪い。


 陸は気持ち悪いとしか思ってないが、俺がナレーター役をしているのだから仕方ない。


「何とか言いなさいよ!!」


 おっと、みんなはこのセリフを覚えているよな? ここで葵が叩かれた。


 違う違う、陸になりきらないと…あーあー……スゥ、


  そんなことを思っていると、何かが勢いよく叩かれる音がした。

  何が起きたのかと思い、気づかれないように慎重に覗いてみると、葵が倒れていた。叩かれたのは葵のようだ。


  そのまま数秒、葵は動かず、ただ固まっていた。


「何よその目! 馬鹿にしてるの!!?」


  園長先生は葵を蹴り始める。

  葵は抵抗しなかった。


  少なくとも僕には、抵抗しようとしているようには見えなかった。


「最初からあんたに拒否権なんかないのよ! 黙って言うこと聞いていれば昔みたいに蹴られることなかったのに!!」


(……昔みたいに…?)


  佐藤は、女性が放ったその言葉を不思議に思った。


(酷い。)


  僕の頭には、それしか浮かんでこなかった。


――ドゴォ!!


 陸が現実に戻ってこられたのは、この大きな音のおかげ。おおっといけない。また素が…。

 ゴホン!


  ――テイク 2


――ドゴォ!!


  という音が聞こえて、女の人が吹っ飛んだ。


  その場にいた全員がポカーンとしてる。

  女の人を蹴っ飛ばしたのは……ほかでもない、優斗さんだった。


ナ「優斗さーん!!?(素だヨッ)」

 ナレーター……陸と同じ反応してる……。

作「いや、でもさ、今の優斗さんの登場シーン、めちゃくちゃカッコいい!」

 作者があれの元を書いたから自画自賛みたいになってるよ……。

ナ「でもメモには俺と陸の切り替えとかないから……。完全他人目線なんじゃない? あと陸の反応面白いね~。」

 えッ?

ナ「……なに?」

 ……いや別に……。

白「それにしても、園長先生は悪い奴? だけど、吹っ飛ばされた後どうなるんだろうね。次回はその続きかな?」

 うん、その予定だよ。優斗さんの背景についても少しずつ明かしていくから、楽しみにしててね。

ナ「あとさ、陸の視点とナレーターの視点の切り替え、面白くない?今回ちょっとメタ視点入れすぎたかも。」

白「まあ、でも読者さんが気に入ってくれるなら全て良し!だね。」

作「さて、今日はここまで。次回もお楽しみに!」

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イイネ等、よろしくお願いします。 え? なぜかって? しょうがないなぁ、そんなに言うなら、教えてあげないこともないですよ。 モチベにつながります。
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