表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
39/239

38 触らぬ神に祟りなし


 …でも、びっくりした。

 そんな理由があったなんて……。


 質問に答えてないような気もするが…気のせい?

 まあいいや。


 うそを言っているようには見えなかった。

 だから、許すことにした。

 うそだったとしたら、関わらなければいいだけ。

 触らぬ神に祟りなし!


「わかった。信じるよ。」


 そう言うと、佐藤がびっくりしていた。


「警戒心ダイジョウブ?」


 心外だ。


 僕は溜息をつく。


「まあ、治安が治安だからね。」


 何も間違ったことは言っていない。

 僕は佐藤に「戻るよ。」と言って歩き出す。


 佐藤は僕の後ろにある、木の方に振り返る。

 僕には聞こえないように言った。


「もういいでしょ。ひやひやしたよ。いつぶりだろうね。君に睨まれたのは。」


 僕には聞こえなかった。

 木の方には誰かいる。さっき佐藤が「ひょえぇ…」と言ったのは木に隠れている誰かににらまれ、半端ない殺気を感じ取ったからだった。




「おかえりー。」


 部屋に戻ると、光莉が出迎えてくれた。


(よかった。仲良くなれたみたいで。)


 光莉はニコニコしていた。でも、僕は心をよむことはできないから、聞こえないけどね。


(あれ? 気配がある。さっきは気のせいだったのかな?)


 佐藤は光莉に対して疑問を抱いていた。


(あ……なんが警戒されてるみたい。)


(警戒してることバレてそうだなぁ……。)


 光莉も佐藤も、いがいと鋭かった。


((あんまり…かかわらない方がよさそう。))



 夕方・・・


「つっかれたー……。」


「お疲れー陸。」


 あの後、いろいろあった。そこまでたいしたことはなかった。

 佐藤の部屋につくのは一日だけ、だから、今ドアがない部屋に向かっている。

 正式名称はないから、陸が閉じ込められた部屋、と言えばわかるか?


 部屋につき、中に入る。

 そこで、兄さんと優斗さんがカードゲームをして遊んでいた。


「兄さん?」


「あ、陸! 聞いてくれよ~。」


 兄さんはまだ仕事に慣れていないので、よくここにいる。


「優斗は表情筋が死んでるから、ずっと負けてばっかり~。」


(心外だな…。えーっと……ソラ? はもう少しポーカーフェイスができるようになった方がいいと思う。)


 表情筋が死んでいるとは、優斗さんにとっては心外の極みだろうなぁ~。


 優斗は相変わらず、人の名前を覚えるのが苦手なんだなぁ…。

 俺もあんまり知らないけど!


 え? お前は誰かって?

 あーそっか。陸は「俺」って言わないもんね。

 いやーしくじったなぁ。

 ぅーん……カ……「ナレーターさん」って呼んで。


 木の陰にいて睨んできた奴の事が知りたい?

 ここでは言えないけどね…後で分かるさ! …ヒントは“赤い髪”だ。


作「……ぇ? ちょっとキキどういう事? メモにはない知らない人が出てきてるんですけど!?」


作「キキ? 私のセリフの前に名前が書いてあるってことは……。」

ナレーターさん(略してナ)「はーい! 俺が居まーす。」

作「もう一人いますよねやっぱね。」

 あったりぃー

ナ「いやーなんか目が覚めたらここに…」

作「なにそれ!? っていうか私を突っ込み役にしないでくれる!?」

 さくちゃんまんはみんなの疑問を代わりに聞いてあげる役だから。

ナ「さくちゃんまん! 俺もそう呼ぼうかなー。」

作「……(笑顔の圧)。」

 ……。ところでナレーターさん。名前、「カ」って言いかけてましたけど?

ナ「すいません。」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
イイネ等、よろしくお願いします。 え? なぜかって? しょうがないなぁ、そんなに言うなら、教えてあげないこともないですよ。 モチベにつながります。
― 新着の感想 ―
赤髪赤髪赤髪赤髪……ななちゃんの奴のあいつ?じゃないか。しゃべり違うもんね。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ