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32 元


「兄さん! いい加減にして!」


 僕は兄さんを止めた。

 これ以上は他人が首を突っ込んでいい範囲ではない。


「あ、ごめん陸。」


 兄さんはすんなりと謝った。

 兄さんは何を考えているのか、よく分からない時がある。


 兄は僕のことをよく分かってる。

 実際、何度も救われた。


「はあ…聞き逃げするのもなんだし、俺も仲間に入れてよ。」


「ここまで聞かれたのですから当たり前です。」


 兄さんと光莉は中悪そう。

 お願いだから仲良くして。


ーーー


「……はあ…。」


 学校も終わり、旅館。

 兄さんが窓の外を眺めていた。


「どうしたの? 兄さん。」


「着物って疲れるね。」


「そう? なれるとそうでもないよ?」


 確かに最初はめちゃくちゃ疲れたなぁ…。


「そういえば、ここで働いてる人、全員魔法が使えるんだな。」


「優斗さんたちは使えないけど、本当にここにいていいのかって思っちゃうよね。」


「そうだな…。」


「な~に話してんのっ!」


 紗代さんに後ろから背中を叩かれた。

 正直めちゃくちゃびっくりした。


「紗代さん! なんですか?」


「仕事の見学に行って来いって事よ!」


 シゴトノ、ケンガク?


「どういうことですか?」


「追加料金がかかるけど、自分たち家族専属? の人を付けられるって事。

 ひーちゃんがご指名? 受けたから見学してこい、って事じゃない?」


 よく分かりません。


「まあ、行ってこい!」


「うぇぇ!? 無理ですよ! そんなの!」


「大丈夫見学だから。」


 そうしてなんやかんやで…


「…ここ……だよね?」


「そう、陸は見学だから、空気になるの。」


 ドアの前に立っていると、光莉に無茶なことを言われる。

 本当に無茶なことだ。


「いい? 空気。」


「光莉の魔法で、見えなくすればいいんじゃないか?」


「私の魔法に頼らないの! それに、外で軽々しく言わないで!」


「あ、ごめん。」


 そうだった。

 光莉がドアをノックする。


「すみません。光莉です。佐藤さんであってますか?」


 佐藤か…結構ありふれた名字だよな。

 隣の部屋に佐藤さんが居たら間違えても気づけなそう。


「はーい、光莉ちゃん、よく来てくれたね。」


「いえいえ。」


 中から感じの良さそうなおばさんが出てくる。

 光莉はよそ行きの笑顔で返事をする。

 僕も見学として軽く挨拶をした。どうやら事前に見学が来ることは聞いていたような反応だった。そりゃそうか。


「じゃあ私お風呂入ってくるから、起きたら伝えといて。」


 どうやら一緒に来たお子さんは寝てしまったらしい。

 おばさんは「あ、あと、」と付け加える。


「あの子、年下の女の子が苦手なのよ。気を悪くしないでね。」


「事前に伝えてくれたので、大丈夫だと思います。」


 トラウマを直すために、光莉を呼んだのか?

 そして僕は同年代の男の子ならだれでもいいと言われて僕が呼ばれたらしい。

 優しい人なんだな、と思った。


 部屋の中に入る。

 すると入り口に寝転がっていた。


 そういえば、名前を聞いていなかったな、と思い出す。


 聞いておかなければ。

 人が寝ているので、小声で


「光莉、この人の名前…は……」


 そこで気づいた。

 入口で倒れていたのは、元いじめっ子、佐藤(さとう)しゅなんとか君だったからだ。


「ねえ、疑問なんだけど…。」

なに?

「今回はお兄さんが仲間になるイベントでしょ?」

うん。

「この後は何があるの? 大きく分けて、××くんが出てくるのは何個くらい先のイベントなの?」

××くんは…え~ッと~あ、言っとくけど、順番変わる可能性大だからね!

1 佐藤…しゅ…なんとか君ばったりイベント。

2 遊園地イベント

3 優斗さん

4 転校イベント

5 優斗飛び込みイベント…いや、場所移動するかもしれん。(××登場)

6 夏休み、七不思議イベント

この後はネタバレだから言わないよ。意外と先まで決まってるけどね。

秋(文化祭)冬(七)とかのイベントもあるよ。

「××くん結構先だね…。というかイベント3の優斗さんは結構雑だね。他にも冬の『七』とかめっちゃ雑。」

…(そこに触れるな?)ちなみに○○君は結構先(の予定)。

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イイネ等、よろしくお願いします。 え? なぜかって? しょうがないなぁ、そんなに言うなら、教えてあげないこともないですよ。 モチベにつながります。
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