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29 兄さん

963文字


   昼・・・


「いただきまーす。」


 僕は家から持ってきたお弁当の蓋を開ける。

 光莉たちは購買で買ってきたサンドイッチ。

 紗代さんはお弁当。

 優斗さんと千代さんはコンビニで適当に買ってきたと思われるパン。

 この二人、昼は食べない派なのだろうか。


「……あれっ?」


 僕は、ふたを開けて気づいた。

 兄さん()のお弁当じゃね…?


 僕は思わずフリーズした。


「………………スゥ(息を吸う)………あぁー…………ん~…?」


 取り違えてる…。

 光莉たちと一緒にいるところを見られるのはまずいのではないか…? と思い、僕の方から兄さんに会いに行くことにした。  が、


「りくー」


 僕は、その声を聞いてビク! と肩が飛んだ。

 なぜなら、その声の主は何を隠そう実の兄、西村空だ。

チーン

 僕は天を仰いだ。チーン…という幻聴が聞こえてきそうだ。


「あ! 陸、ここに居たのか!」


 嗚呼、見つかってしまった。

 お弁当片手に兄が駆け寄る。

 なんかの間違いで光莉たちに気づかないといいなぁ…。


「弁当、入れ替わって…た……よ………?」


 兄さんが光莉たちの方を見る。

 正しくは優斗だが陸から見たら光莉たちを見てるようにしか見えない。

 兄は笑ってみんなにあいさつをした。


「こんにちは! 陸の友達かな? いつも弟がお世話になってます。」


「え? あ、はい。こちらこそ。」


 光莉は少し戸惑ってから、短く返事をした。


「たしか、二年の光莉ちゃんと光流……」


 兄は葵を少しに見てから「光流君! これからも弟と仲良くしてね!」と言った。

 でも驚いた。兄さんは葵は男ってわかるのか?

 葵も驚いているようで、「え…なんで…。」と言った。


「大丈夫。俺しか知らないし、陸が話したわけでもないから、安心して?」


 確かに、兄は感がいい。でもそれは、葵の質問の正しい答えではない。

 葵は兄さんに「質問の答えになってないです。」と言った。


「なんでって言われても……なんとなくだからなぁ~。」


 感良すぎない?

 ずっと一緒にいたけど、ここまで感がいいとは、気がつかなかった。

 兄さんは今度は紗代さんと千代さんの方を向いた。


「で、君たちが山田姉妹、千代さんと紗代さん。」


「…! あたりです。」


「君たちは双子なのに全然似てないって、友達から聞いたんだよ~。」


 兄さんも父さんほどとは言わなくとも人層が広いからな。

 優斗さん…はよく分からないけど、千代さんは陽キャ(紗代さんと兄さん)にあてられて影が薄くなってる。


突然ですが皆さま、人層は広いですか?

「なに? いきなり。」

私は普通がどのくらいの広さなのか知らないのでわかりません!!

「そう。」

反応うす!!

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イイネ等、よろしくお願いします。 え? なぜかって? しょうがないなぁ、そんなに言うなら、教えてあげないこともないですよ。 モチベにつながります。
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