20 代打の人も大変ですよね
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短いです。
「はあ…。」
私は、リビングのソファーの上でドラマの台本を眺めていた。
「姉さん。」
「なに?」
葵は、リビングのドアの近くに立っていた。
「陸の事なんでけど…」
「ああ、そのことなら、心配しなくて大丈夫よ。」
「…そうじゃなくて…」
「じゃあ何?」
「陸にあの手紙渡した?」
私は固まった。その言葉を聞いた瞬間、しまったと思った。
完全に忘れていた。
いつもは、伝えきれなかったことは手紙に書いて伝えているたのだが、完全に忘れていた。
しかも今回は、伝えきれなかったことはいっぱいあるのに…加えて明日は仕事で忙しい。
だから私は代打の人を用意することにした。
「姉さん?」
「しょうがない。代打を頼むことにするよ。」
「…あはは…。代打って…あの…」
「ちょっと心配?」
「…まあ…。3人で行かせる?」
「まあ、紹介もかねて3人に行かせましょう。」
「あの二人中悪いけど、大丈夫かなぁ…。」
「まあ、千代さんと紗代さんが喧嘩になったら、優斗さんが止めてくれるでしょ。」
葵はその言葉を聞いて、我が姉ながら人任せだなぁ…と、思った。
「だーかーらー、××くんの事を教えろください。」
無理。
「頑固だなぁ…。」
貴様、創成主に逆らうか!
「忘れた? 創成主の創成主は自分なんですけど。」
ぐ…。