192 桜子、スーパーと遭遇する
章を終わらせ……たい、ところだけど、ダメなんだよなぁ……。
「うわぁー! ここが私の部屋! 広い広い! 広いです!」
「よかったねぇ……。」
あの後、地下室を作り終えた筮さんは、即刻で帰って行った。
僕は目を輝かせる桜さんの横で、スマホの時間を確認する。
もうすぐお昼ご飯作らなきゃなぁ……。
あ、そういえば最近優斗さん来ないな。ちゃんとご飯食べれるかな……?
優斗さんと言えば、卵が入ってるスープが好きだった……ん?
「あーー!! 今日、卵の特売日!!」
まだあるかな? いや、もうないかも……。
とりあえず行ってみて、なかったら牛乳買って帰ろう。確かもう冷蔵庫にはなかったから。
あれ? 納豆もなかった気が……。
「兄さん、スーパー行ってくる!」
そう言って僕は、地下室を出る階段を駆けのぼ――ろうとして、桜さんに服を掴まれた。
急いでるのに……!
「お買い物……行きたいです!」
「結局……連れてきてしまった……。」
僕は肩を落とす。
押しが強かったのだ。断るのも気が引けたし、何より急いでたから……。
僕の手を握るのは桜さんで、小声で何やらしゃべっている。
「すごい……すごい、すごいすごい! クルマ? なんですかそれ! 乗ってみたい。早かった!」
言っておくが、一応小声だ。
そして、もう一つ、言い忘れていたことがある。
兄さんも……連れてきてしまったのだ……。
「はぁー……。」
「どうした陸。何か悩み事か?」
ご存じの通り、兄さんは筋金入りの料理下手! いつもなら料理などしないが今はお昼近く!
そして冷蔵庫には今何もない。となれば! 兄さんは必ず料理をする。
「置いていくわけにはいかなかったんだ……。」
「「?」」
そして、ピュアな顔で頭に疑問符を浮かべている二人を、責めることもできなかった――。
結論から言うと、特売の卵は売り切れていた。
残念だったが、そのかわり豚肉が安かったので満足だ。
桜さんがぐずるから『美味しいくて安全!ハム』も買って、兄さん(ピッカピカの、高校一年生)がそれを見て同じようにぐずって『韓国のり』も買う羽目になった。
連れて来なきゃよかったとガチで後悔してる。
こうして、また二人がぐずり出す前にレジに行こうとして、桜さんを肩車する兄さんの腕を掴み、レジに向かった時、また桜さんがぐずり出した。
「はぁ……桜さん。何回言ったらわかるんですか? もうお金残ってないんです。焼き芋は買えません。」
僕は、指をくわえ、目をキュルキュルさせて焼き芋を指さす桜さんにそう言うが、桜さんが動く気配はない。
「陸ー俺このサンドイッチ欲し――」
「返してきてください。」
兄さんはホントふざけてる。目の前で駄々こねだした時の周りの目線と同じ顔の僕の気持ちにもなってほしい。ほんと。
「桜さん。ほんとにもうお金残ってな、く……て…………――」
――パシッ
――いや、パシッよりパンッの方が近いかもしれない。
僕はとっさに、後ろを歩いていた人の腕を掴んだ。
その男性はバッと手を振り払い、拳を構えた。
僕もほとんど無意識に手を掴んでいたので、さすがに驚く。
「……何ですか?」
男性が構えを崩して、僕の顔を見たとき、目を見開いて、ハッと、息をのむ音がした。
その反応を見て、僕はもう一度、真正面からその人の腕を掴みなおす。
「やっぱり……。あの時旅館で会った、お兄さんですよね。」
男性……お兄さんは、目を見開いたまま少し、眉をひそめた。
その時、黒曜石のような黒い髪が揺れ、髪から覗く、不思議な形のピアスがキラリと光った。
どうやら、当たりらしい。
この人には、聞きたいことが山ほどある。
まず最初に――一般人が入れないあの空間にある青い蓮の存在を、どうやって知ったかだ。
実際のキキとの会話と姉・翆雨の心の声
キ「後書き書いて」
癒「いいよ。なんか一個テーマ決めて。」
キ「ギャグ。」
癒(……ギャグ⁉………ギャグ…………?ギャグって芝居なんかで、客を笑わせるためのせりふとかしぐさの事でしょ⁉普通に猫とか犬の方が欲しかったな~お姉ちゃんは。いや、これを後書きに書いても良いか?うん。いっか。他人に後書き求めるって事は何書かれてもいいって事だよね。うん。よし。書いちゃえ。)
参考 Google日本語辞書、例解新国語辞典第十一版
ちなみになんだが、私の方に出てくる狐さんを書いているように思えてきたのでキキのキと私、ユイカの漢字、癒飴歌からを持ってきたぞ。