14 威厳は分かるの?
25,10,12修正
「「うーん……………。」」
「………………。」
今、僕にどうやって葵って呼ばせるか考えてるんだろうな……。
いや、こんだけ考えられるとなんか、急に申し訳なくなってきた……。
「あーもーわかったよ!! 呼べばいいんでしょ呼べば‼」
「「ふっ。」」
なんか当然のことみたいに鼻で笑われたんですけど。
「あ。」
忘れてた。いやほぼ忘れてたけど。ここに来た目的を。
「ねえ、ここにきれいな青い花があるって聞いたんだけど。」
「「青い花?」」
二人は顔を見合わせて、頭にはてなを浮かべてる。
その時後ろから
「青い花なら、知ってるわよ。」
と、声がした。
見たとこを三十歳くらいの、瓶覗色の髪を緩く一つにまとめた女の人が陸の後ろから顔を出した。
「筮さん! どうしてここに?」
「ここに部外者が入った気配がしたものでね。」
光莉に筮さんと呼ばれた女性は、頬に手を当て、緩く答える。
「気配って……わかるの?」
「そのくらいわからないと、上に立つものとして恥ずかしいのよねー。」
光流……いや、葵の問いにも緩ーく答える。
「ところで、」
筮さんは、僕を一瞬見る。
「この子は?」
光莉たちの顔がこわばる。
僕の方を見たのは一瞬っだった……けど、それでも圧倒される威厳!
どうやら、上に立つもの。というのは本当のようだ。
それにしてもこの威厳……似たようなものを何度か感じたことがあるような……。
メモでは羊水って書いて『せい』って読むんですよ。
でも環境依存文字?ってやつでしぶしぶ筮に変えました。候補には星、筮、晶という中から筮を選ばせていただきました。
羊
水




