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【アサシン:暗殺者】episode3 死神

【アサシン:暗殺者】episode3 死神


世界を襲った未曽有の大惨事が嘘だったかの様に、人々に平凡な日常が戻って来た。

街角では通勤のためビジネススーツを着たサラリーマンやOLなど大勢の人が行き通い、休日には公園で、若い夫婦が子供と楽しそうに遊ぶ姿が見受けられた。

凛太朗はサラリーマン達が、足早に通り過ぎて行く姿を見ながら、小さい頃、名探偵コナンの漫画にあこがれ警視庁に入り、刑事になるために警官として、ひたすら上を向いて業務に励んでいた時の事を思い出した。

あの頃はデカになりたい一心で突き進んでいた。

それは、それなりに刺激があり満たされた日々を送っていた様に思うが・・・もし、刑事にならずに他の選択肢を選んでいたらどうなっただろうか?

家を継ぐことも、また、彼らの様に何処かの企業に入って働いていたら、暖かい家庭を持ち子供を育てる幸せもあったかも知れない。

望んだことではないが、前世からの運命の導きにより、魔族を狩る抗魔執行官になったからには、あたりまえの幸せは望んでも手に入らないものだ。

嘗ての生活に後戻りが出来ないならば前に進むしかない。

そう考えると、答えが出た様な気がして、少し、気持ちが吹っ切れ楽になった。

その日から社会に潜んでいるインキュバス配下の小悪魔達の排除と魔法陣の除去など抗魔執行官としての精力的にこなした。

そんなある日、カトリーヌから重要人物を守るという任務を受けた。

いい仕事はするが、魔女の性悪、水晶玉が、未来予知で歴史を改変する動きを捉えたらしい。

それも1500年程、未来の話だそうだ。

水晶玉が、この予知を言い出した時、何時もの戯言だと最初は誰も信じなかったが、『もし、事実だとすれば未来の歴史が大きく改変される重大な話だわ』と室長の一言で、念のため手を打つ事になった。


アンドロイドのエルザから時代背景、それに注意事項などの説明があった。

「凛太朗、今回の任務は外宇宙に飛び出すのに必要な強力な動力、水に含まれる重水素や三重水素を燃料とする核融合エンジンを発明する事になる天才技術者をアサシン(Assassin:暗殺者)から守るのが役目、もし、天才科学者を失えば強力な動力が必要なワープ航法などの確立は有り得なくなる。

それはどういうことなのか凛太朗、分かる?

これから行って貰う未来は、人工爆発や食料不足により太陽系外惑星に活路を見出す必要に迫られている頃、人類に取って、それは死活問題になっている筈、嘗て、地球環境の激変に依って恐竜達が絶滅した様に、人類が太陽系外に住める惑星を見つける事ができなければ死滅する道を辿らないとは限らない。

任務遂行にあたり注意する事は、当然の事ながら、その人物や歴史に影響を与えない様に任務を遂行する必要があります。

殺し屋は魔族なのか、あるいは暗黒神を信じる狂信者なのか?そこまでは残念ながら掴めていないので気を付けてください。

あなたには西暦3530年に行って、月面に造ったコロニー(colony:入植地)発、地球の太平洋に浮かぶ宇宙港着のJAL313便シャトルに搭乗して頂きます。

身分証明になるパスポートや必要な物は用意してあります。

これで今回のミッションの説明は終わりになります。

もし、困った事や分からないことがありましたら、私の分身、AI(人口知能)部分が、ナノサイズ(0.000 000 001)になり、お供しますので、お聞きください」


社長室にある扉は驚いた事に異次元への移動だけではなく、未来や過去にも行ける何処でもドアだった。

その不思議なドアを開けると、そこは月面に造った宇宙空港だった。


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