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ムービーが流れている。


赤ちゃんが産まれて来る所だ

オギャー、オギャーと元気な産声を上げている。

そして産まれてきた赤ちゃんの手には

綺麗な透き通るような透明な短剣が握られている。


月日が流れる描写を経て赤ちゃんがやがて少年になり青年なる。

段々と月日の流れが緩やかになっていき

ある日、産まれてきた時に持っていた短剣を

父親に貰った長剣に重ねると透明だった短剣が

長剣に飲みこまれる様に沈んでいく

その後、青年がその長剣をぎゅっと握って言う


『よろしくな、相棒!』


その言葉に剣が呼応するように光った気がした…



そしてムービーが終わり目の前が人々の行き交う町へとかわった。




ーーsoul Weapons Online の世界へようこそーーー




ついに来ちゃいましたVRの世界。


ムービーが終わると頭の上辺りにようこそと出て

パンパンと小さな花火が文字の近くで上がる。

やっと町に降り立つ事が出来た。

町を見て見るのは良いけどまず強くなるのを第一目標にして

早速行動する事にする。

丁度、いい感じな座れるベンチが木陰の下に有ったのでそこで寛ぎながら

2D版との差異を確かめていく。


「タンク目指します。パーティー募集中でーす。」


「ヒーラー系目指している人募集中!!」


「トップ目指しましょう仲間募集中!!」



そこここで活気の良いパーティーメンバーの募集の呼びかけが聞こえてくる

獣の耳が生えたもの、耳が長いエルフ耳なもの、頭に羊の様な

曲がった角を生やしたもの、低身長でがっしりとした体躯なもの、

少数だが自分の様な龍の二本角を生やしたものもいる。


(うはぁー ヤッパリすごいなぁ、β始まったばっかだし活気がちがうなぁ

 えーと、2D版の考えで行けばまぁまずは武器かな?)


「ねぇ、そこの龍人の人2D版経験者でしょ?」


「え? あ、あぁそうだよ 君もか?」


色々と考えているところにいきなり後ろから声を掛けられて

少しびっくりしながら話をしてみると

結構気さくな奴で2D版のタマブキ経験者で有る事が分かった

曰く自分も2Dとの違いを確認してたらしく

ログインしてきていきなりメニューを弄り出したから

もしかして...と声を掛けて来たらしい。


「ほんと、タマブキのサービスが終わったって聞いた時はマジで泣いたよ」


「わかる、ほんとショックだったよ」


お互いに意見を聞いてると本当に面白くて話し込んでしまったが

そろそろ、行こうかという事で話を切り上げた


「そいや、名乗って無かったな。 俺はダンってんだ、宜しく。

 狼系の獣人族で短剣二刀流目指してる。」


「あー.、すまん。すっかり忘れてたよ、俺はムゲン、カタカナ書きな。

 龍人族で刀使い目指してる、此方こそ宜しく頼む。」


「おぅ、そうだフレ登録しとこうぜ」


ニッシッシと笑いながらフレンド申請を送ってきたので

快く「あぁ、此方こそよろしく」といいながら

YES部分をタップして登録をする。


「刀使いじゃ次の町直行か。俺この後待ち合わせが有るから一緒に行けないな。すまん」


「いやいや、気にするなって。」


申し訳なさそうな顔で謝ってくるダンに良い奴だな

と思いながら笑って気にしないよう言っておく。


「んじゃま、今度予定合ったらパーティー組もうぜ」


「あぁ。またその時はメッセージ飛ばすよ。」


「おぅ、んじゃまた」


そう言うと良い笑顔で手を振りながら人混みの中に消えて行った。


VR世界最初に会ったのが良い奴で良かったなと思いながら

まずは手近な武具店に入り剣の値段を調べて武具店を後にする

そして次の武具店に入り剣の値段を調べて武具店を後にする


なんで色んな店に入っては冷かしているのかと言えば

このゲーム初期装備が冒険者の服と

無垢の短剣と30ゴルだけだったりするので

なるべく安いくて良い武器を買って経費削減しないとやってられないのだ

因みにお金の単価はゴル、シル、カパ、アイとあり1000刻みに上がっていく。

表記はゴルからG、S、C、Iとなる。


冒険者の服なんて防御力補正皆無のタダの布服だし

無垢の短剣が曲者だったりするから早くなんとかしないといけない。

もっと言うとこの短剣、なんと単体では全くの使えない子で

その辺のフィールドに転がっている棒切れより攻撃力補正が低い

それを知らずにフィールドに初っ端から突っ込んで死に戻りして

所持金が減るんだからある意味初見殺しもいいとこだ。

なら、無垢の短剣は意味が無いじゃないかと思うだろうが

そこで、一番最初のムービーに有った様に剣とかの武器と合体させるのだ。

合体と言っても近付けて、少しした手順を踏めばすぐなのだが。


とまぁそれはさて置き、合体させるとどうなるのかと言うと

武器の能力に耐久値の増加とプラス効果で少しの攻撃力補正がかかったり。

成長していくと、その人固有の特殊能力が付く事があるのだ。

礼にすると


初心者の剣 【ATK+10】300/300━ 短剣 IN → 初心者の剣(魂) 【ATK+10(+5)】350/350


と言った感じで結構違うのだ。


あぁ因みに、何度も合体させるのは可能だが

隠しステで熟練度みたいな物が有ったりして

その系統のたとえば剣ならプラス補正が強いのに

槍にした途端殆ど初期になったなんて事があるから

あまりコロコロ変えない方が良かったりする。

剣の熟練も消えるっていうスパルタ仕様だし

相棒は大切にしろって事なんだろうけどちょっと

スパルタ過ぎって意見もあったりする。


ただ、ずっと変えられない訳ではないがそれはおいおい

解って来る事だから今はいいさ。


とまぁ、そんな僕はキャラメイク時に言った通り

刀を使っていきたんだがここで一つ問題がある

2D版の仕様のままだったら多分、この『最初の町 ファスト』には刀は無い。

と言うか長剣、短剣、弓、盾、などの

RPGでのオーソドックスな武器しか無かったりする。

精々、何も解らない初心者ならば

まずはオーソドックスな武器で慣れろって事なんだろうが

それを情報として覚えておいて居ない2D版からのプレイヤーも、

少なからず居るのでホントここの運営はドSである。


実際店を回ってみた辺りではなかったし。

この町から西に行った『王都 グロリア』には各種あった筈なので

そこまでの繋ぎとしてなおさらなるべく安くて良いものを探さなきゃならない


そんなこんなして5軒の武具屋を回った後

なるべく刀に近いものにした結果、太極剣もどきな刃の部分が細い鉄の剣を買った。


全く、このせいで大分時間を使ってしまった。

ログインした直後に見かけた呼びかけの数も半分以下になっている。

お金の節約の為に時間を浪費してしまった

募集は殆どがタンクとかヒーラー志望だったので仕方なく

刀をゲットするまでソロでいる事にした。

別に魔法屋と言う基本的な魔法やスキルを売っている店で

【応急手当】という凄く安い回復スキルがあったりするので

ヒーラーとして入れなくは無いけど

回復量も少なく本当にその場凌ぎしかならないので大人しく諦めた。


という事で、早速手近な道具屋で大き目なリュックと初級ポーションを5つ程、

あと毒消しを念のため一つ買ったあと、

近くの魔法屋で【応急手当】のスキルを買って取得してから西のフィールドに出撃する。




+++++++




HPを記す頭の上にある赤いバーが全部無くなる。

パリーンと言うガラスの割れたような音が鳴り響く

モンスターが音と共に硝子の様に粉々になって消える。

すると半透明のウィンドウにスキル取得の有無とアイテム取得のインフォが流れる。


>XPを取得しました

>【剣技】を取得可能に成りました 

>【見切り】を取得可能に成りました

> 角ウサギの肉を2つ取得しました                 

 

本日初めての獲物ホーンラピットが残したドロップアイテムを拾い

大きい葉っぱに包んでリュックに入れる。

もう諦めの境地にいる。

こういう所はやはりタマブキと言おう。

このゲーム、RPGとかによくあるアイテムストレージ的なものが無い。

本当にリュックに入れなきゃならないのだ

そして、当然リュックの入れられる量はその大きさ分だけ。

しかもそれ以上入れると移動にペナルティが付くと言う正に心折設計(誤字にあらず)

まだ、包むための葉っぱが出て来るだけいい方だ。

うん、そう考えないとほんとこのゲームやってけない。


正直新規プレイヤーが持たないんじゃ無いかと不安に成るレベルだよ


それにしてもさすがに初期モンスターってとこか。非常に弱い

最初の方はVRの戦闘って事で戸惑って何発か食らったけど

剣で二、三回切ったら怯み始めて六回目位にはバーも殆ど無くなってた。

ドロップしたアイテムはモンスターの消えた後に残るので

先程の様にいちいち取らなければいけないのはこのゲームのめんどくさい所か。

包みを消費するし生肉とかを直入れすると品質が「馬鹿じゃないの!!」

って叫びたくなるくらいどんどん落ちてくし。

ほんと、2Dの時はレア肉手に入れて包み紙無くてまぁいっかって

意気揚々と直入れしたら品質が最低ランクのただのゴミになって心折れたよ。

リアルで一周間位タマブキやる気起きなかったもん。


ドロップしたアイテムは肉か、今は空腹システムなんてないけど

2Dにはバリバリあるし簡単なモノでも作れるようになっとかないとな。

安定の鬼畜運営ですしおすし。

そう言えばなんかスキルを取得できるようになったようだな。

今まで見ていなかったが2Dのシステムのままで行くと

ステータスはマスクデータだったはずだが…


そう思ってメニューからマイステータスを選ぶ



[ムゲン]Lv.1 SP-9


スキルー【応急手当 lv1】



控えー





あちゃぁーヤッパリかぁー

《極限までにリアル思考である》っていうこのシリーズの魅力でもあるんだけどやっぱり

ステータスの詳細がマスクってやりすぎだとおもうんだよね

まぁ、方針通りの『リアル思考』だから現実見たいで楽しいんだけどさ。



と、そうそうスキルだスキル、今あるスキルポイントはなるべく

刀方面に使いたいから【剣技】は我慢かな。

まぁ、LVアップしたりすると増えるけど節約出来る所ではしとこう。

ただ、効率効率ってだけだと楽しめないかもだからちょっとの思い切りは有りって事で臨機応変にで。

と、【見切り】の効果を見ておきたいんだけど

えーっと説明あったはず…

あー、あったあった、メニューを開いた時の

画面に虫眼鏡のマークがあるのでそれをスライドさせてスキルの所に

持って行くと説明が新しいウィンドウで出て来た。


> 見切り ー 攻撃の軌道や発動が漠然とだが解る様になる <


説明を読む分には無駄にはならなそうだし取っとくか

「その攻撃、見切った(キリっ!」とかやって見たいしね。

ということで ポイントを2消費して【見切り】を取得する




[ムゲン]Lv.1 SP-7


スキルー 【応急手当 lv1】【見切り lv1】



控えー




さて、王都を目指しながら獲物をさがしますか…

当分はホーンラピットだろうけどね。


まってろよまだ見ぬマィ ソウル カタナソード!


読んで下さってありがとうございます。


お待たせいたしました。

非才なせいもあってか中々良いストーリーなどが思い浮かばず

執筆が全然と言って良いほど進まずやっと出来ました。


書き溜めと言うのが出来ない質というか

そもそも書き溜め出来るほどスラスラと書けないので

今後も投稿が遅くなってしまうと思いますが

一生懸命やりますのでどうか見てやって下さいよろしくお願いします。

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