平和な記者とそうでない官房長官
どうも、帝都造営です
記者会見なのに思わせぶりな発言が一部ありますが、ご了承ください
『EUヨーロッパ連合は今回の反社会的人格障害を受け、中国からの一部航空機の乗り入れ制限を行うと正式に発表しました、これに対し特にフランスなどでは反発が強まっていますが、日米に追随する形で行われたこの措置に対し…』
『ただいまより、質疑応答の時間を取ります、質問をどうぞ』
一斉に全員が手を挙げた、「シンクロナイズドスイミング」と思ってしまった永田を責める者はいまい
「今回の事実上の鎖国、少々過敏すぎませんか?」
『社名と名前を』
広報官が注意する
「・・・毎朝の鈴木です」
永田はゆっくり息を吸ってから答える
「鈴木君、『鎖国』は言い過ぎだ、我が国は然るべき手続きによる出入国を認めている」
「隔離期間を設けている時点で、人権を侵していると考えられませんか?」別の記者が食い付く
永田は落ち着いて
「君、名前は?」
「日売の三浦です」
三浦という記者は堂々と名乗った
「我が国が憲法で定めている人権には『公共の福祉に反しない限り』とある。今回の隔離はそれにのっとったもので、人権侵害にはあたらない」
「官房長官!」
「官房長官!」
記者たちの異論を唱える声が聞こえ、広報官が素早く1人の記者を指差す
『そこの方、どうぞ』
ほんの一瞬、沈黙
「毎売の富田です、官房長官、『公共の福祉』と言いますが、一体何が公共の福祉に反するのですか?」
え、えっとだな・・・
「先ほども申し上げましたが、今回の感染症は、発症率はほぼ100%ですが、致死率は0%。」
そこで一呼吸置く
「重慶の一件は知っていますね?」
そう、感染者が出歩けば、彼らはわが国全土を焦土にするだろう
少なくとも重慶(中国内陸部の中華人民共和国の直轄市、人口約3000万)の街はそうなったのだ、そうならない証拠がどこにある
「官房長官!重慶がどうなったにしろ、我が国がそうなるとは限りません!」
・・・ったく、マスコミはそこまでして、人権を守りたいのかね・・・
「入国者へ観察期間を設けるのは、この事態に対する最良の選択であります」
「官房長官!」
そろそろ潮時だな、広報官とアイコンタクトで確認しあう
『以上で会見を終わります、ご協力ありがとうございました』
迫って来るマスゴミを無視して歩きだす
「官房長官!」
「官房長官!」
「官房ちょ…ちょっと!押さないで下さい」
「これ以上先には入らないで下さい!!」
永田の背中に会見場の喧騒が聞こえるが、そんな事はどうでもいい
今は、一刻も早く対策会議に戻られねば
・・・首都封鎖まであと5日
今回は発言の仕方に現実味がなかったかな?
指摘お待ちしています
次回投稿は明日です