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平和な学生と騒がしいテレビ

いよいよ、状況が動いてきましたね

今日は休日だ

にも関わらず、迷惑な目覚まし時計が騒ぎ始めた


「・・・うーん、うるさいなあ・・・なんで目覚ましが・・・」

そうぼやきながら俺は目覚ましを止める

どうやら、目覚ましの設定を解除し忘れたようだ

悪態をつきながら、ベットから降りる

キッチンで適当な朝食を取ろうとすると、リビングでは父親が固まっていた


「父さん、どうしたの?」

「あれを見ろ・・・」

「??」


父親が顎をわずかに動かして示した先は、テレビ


ハイビジョン64インチの地デジ対応型(そりゃそうだ)である

マンションの部屋には少々大きすぎるぐらいのでっかいテレビだ


テレビの中のアナウンサーは笑いながら

『さてさて、次の話題は~新世代スマートフォン!行ってみよ!』


「・・・スマホがどうかしたの?」

「・・・いや、違う・・・そうだな、パソコンで『反社会的人格障害』って検索してみろ」

えーめんどくさい

「は?なんでそんな事しなきゃならないの?俺今日も忙しいの、そんな暇はありません~」

そう言って、おどけてみせると

「・・・そうか、まあいい」

そういって父はテレビの電源を落とした

















「・・・暇だな~、今日一日どうしよっかな」

このセリフを聞いたら、石田は「勉強しろ」と言うだろう、テスト近いし


しかしな・・・






俺と言う人種は勉強なんざする気も起きねえってんだよ!!!!!!!!!!!!!!







さて、


「昼飯にするかあ~」






母も父も出かけてしまったようで、昼食は俺一人で作る


レトルト昼食ができるまで、テレビでも見よう






『こんにちは、お昼のニュースの時間です。日本時間で今日午前九時、WHO世界保健機関は「反社会的人格障害」のパンデミック警戒フェーズを「4」に引き上げました、これはウイルスのヒトからヒトへの感染が確認されたという事であり、中国政府は「総力をあげて、事態の収拾を図る」と発表しました。またこれを受けて日米両政府は中国からの入国制限を設け、これに対する批判が強まっていますが、EUヨーロッパ連合もこの動きに追随すると見られています』


「へー」

そう言えば、父が言っていた『反社会的人格障害』ってこれの事か

でも、世界地図が映されるばっかりでどんな感染症なのかはよく分からない


電子レンジの電子音が鳴り響く、この電子レンジはちょっとうるさい


「さてさて、昼食にしますかな」



テレビの中の人々は専門家を交えて議論している

『日米両政府の中国からの入国制限に対する中国のコメントが一切ないのはなぜでしょうか』

『それはですね、中国は前回の新型インフルエンザに続き、再びウイルスの封じ込めと隠匿を行い、失敗しているからですね。さらに今回の感染症は「人格障害」を伴う病気で、封じ込める間もなく、今もなお広がり続けています、これには…』



携帯が震えた、電話だ

「もしもし、おーお前か・・・え?・・・ああ、あのアニメか・・・」

あーあ、こいつのアニメ系の話は長いんだよな・・・





『今回の感染症の最大の特徴は、人格障害です。具体的には、過食や暴力行為などですが、あまりに範囲が広いので「反社会的」とひと括りにされていますね』

『ええ、そうですね。国会で現在審議中の法案には反社会的人格障害の感染者の人権を一時凍結するという法案があり、戦後初めての国民の基本的人権を無視した法案として、裁判所の対応が注目されることと…』

『あっ新しいニュースです、北京日本大使館からの情報によりますと、日本人男性が香港で隔離されたとの情報が入りました。これは「反社会的人格障害」初の日本人感染者となります』

『・・・それは、大変な事になりましたね』


『そうですね、今日の特集は「反社会的人格障害」についてでした、保坂教授、伊東準教授、伊井田記者、ありがとうございました』








「ったく、しょうがねえ奴だな・・・分かった、また学校で」

俺は携帯を閉じた、やけに長電話になってしまった


テレビを見ると、芸能人スキャンダルになっていた

テレビの力とは恐ろしい

結局その後、晩ご飯まで見続けてしまった



「あーあ、結局今日も勉強せずか・・・ま、いっか」















・・・首都封鎖まであと6日

この学生さんはテキトーな人ですね

まあ、軍事に詳しく、勇敢で、イケ面な人が主人公な物語も悪くはないのですが、こういう物語ではこんな感じの人がベストだと思います

あ、この人を中心に物語が回る訳ではないですよ、念のため


さて、次回投稿は明日です

とりあえずタイトルにある首都封鎖が敢行されるまでは毎日更新で行きます

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