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《カイ目線》
ショーの最中、ずっと視線を感じていた。
今回はサポート役に徹しろと言われ、気配を消していたはずなのに。
それでも、視線だけが消えなかった。
気になって、手を動かしながら視線の主を探った。
ステージ正面、中央付近。
白い髪に、紫の瞳。周囲が笑っている中、彼女だけが俺を見ていた。
俺は“見つからないように訓練された”。
気配を消している間は、誰にも見られてはいけない。
だからショーが終わるとすぐ、彼女を追った。
理由を聞くため――場合によっては、消すために。
見つけた時、彼女は変な男に襲われていた。
直感でわかった。あれは、もう人間ではない。
だから躊躇なく殺した。
人を殺すには許可がいるが、人間でなければ問題はない。
彼女をウィルの元へ連れていった。
だが彼は、俺が殺した男のことしか聞かなかった。俺の説明が下手だったせいだ。
それでも、ウィルは俺を彼女の監視役に据えた。
この機会を使い、彼女を探る。
理由を聞いてわかったのは、彼女の観察眼が異常なほど鋭いことだけだった。
本当に、それだけで俺が見えたのか――まだ判断できない。
彼女は、敵か。
それとも……。




